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岡孝和先生にメディカルサポーターにご就任いただきました。

2017年02月14日 | お知らせ

九州大学大学院医学研究院心身医学准教授の岡孝和先生に協会のメディカルサポーターにご就任いただきました。

岡孝和先生からのメッセージ

ヨガは健康な人のみならず、慢性疾患を抱えている人のストレスを軽減するための優れた方法であり習慣です。臨床効果に関する優れた論文も増えてきており、またストレスを改善する機序に関する研究成果も日進月歩です。
ただし、何らかの病気を抱えている人がヨガを練習する際には、主治医と担当のヨガ指導者からきちんとアドバイスをうけることが大切です。
医学的な治療を受けたうえで、日常生活の中に上手にヨガを取り入れてほしいと思います。

平成24-26年度厚生労働省科学研究費補助金「地域医療基盤開発推進研究事業」(研究代表者:岡孝和先生)によって作成されたヨガのエビデンスレポート(構造化抄録)集
http://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/doc_e03.html

岡孝和先生のHPはこちら
http://okat.web.fc2.com/page02_04.html

がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス 2016年版
http://www.kanehara-shuppan.co.jp/books/detail.html?isbn=9784307101806

医療・介護の現場に活かすメディカルヨガ基礎講座(茨城)

2017年02月14日 | 協会主催講座、勉強会

茨城県看護協会様で行われました、第一回・医療・介護の現場に活かすメディカルヨガ基礎講座(茨城)が無事終了いたしました。半数以上が医療従事者の方でしたが、医療従事者とヨガセラピスト、そしてヨガは初めてという方々、様々なバックグラウンドを持たれた方の交流が、とても良い学び合いの時間になりました。

講座で学ぶポーズは、病気を抱えた方やヨガが初めてという方向けに大変簡単なものになっています。
スタジオで行うようなポーズではないヨガを、丁寧に伝える練習を行いました。
受講された方々の多くから「ヨガの初心に戻れた気がする」という感想をいただきました。

最も活気にあふれた「禁忌への対応と応用」
全てのチームに医療者の方がいたことから、具体的な症例についての禁忌は具体性を帯び、各チームごとに発表を行いました。

同じ志を持つ仲間がお互いに励ましあって、それぞれができることから始め、未来を作っていきます。

下記、参加された皆様からの感想です。(ご本人の許可のもとご紹介させていただいております)

第一回「医療、介護の現場に活かすメディカルヨガ基礎講座」には医療従事者、ヨガインストラクター、患者さんのご家族、患者本人、いろんな立場の方々が集まり、いろんな方向からヨガを見つめることができました。
そして医療とヨガの接点、架け橋になりました。またヨガセラピストとヨガインストラクターの役割の違いも確認することができ、気付きと学びの多い2日間でした。
看護士さんや薬剤師さんのお話も聞けて、自分の辿って来た病の道も確認でき、知らなかった医療的なことも教えていただけて、今後同じような立場の方とめぐり会えた時にお役に立てたらと思いました。
私自身がん患者であり、ヨガインストラクターとしてヨガをお伝えしておりますが、「寄り添うヨガ」を目指していきたいと思います。
自分自身への寛容さを忘れずに笑顔が広がるようなヨガの空間を楽しみたいです。

次回は横浜での開催となります。
http://yoga-medical.org/learning/888/
医療とヨガに興味をお持ちの方、みなさまのご参加をお待ち申し上げております。

ヨガセラピーでは、どの種類のヨガを選んだらよいのか?

2017年02月10日 | 関連記事

ヨガの臨床試験では、ヨガによる介入として様々な種類のヨガが導入されています。

今回公表された系統的レビュー(*)には、306件の無作為化試験が組み込まれ、合計52種類のヨガの手法が使われていました。最も多かった順に、ハタヨガ(36件)、アイアンガーヨガ(31件)、プラーナヤーマ(26件)でした。
306件のうち277件(91%)の無作為化試験で、ヨガの介入による良好な結果が示されました。つまりほとんどの試験でヨガは有用だったのです。

では、ヨガの種類別にみたときに有用性に差はあったのでしょうか?
結果として本系統的レビューでは、ヨガの種類によってその良好な結果に差がある、ということは示されませんでした。
これらの結果を踏まえて、患者さんにヨガを導入する際には、ヨガの種類にこだわるよりも、その患者さん個人の嗜好性やその人にとって利用しやすいのかどうか、ということを基本に選択することができる、と結論付けています。

* Cramer H, et al. ”Is one yoga style better than another? A systematic review of associations of yoga style and conclusions in randomized yoga trials.”

Complement Ther Med. 2016 Apr;25:178-87.

ヨガによる有害事象に関する大規模調査(アメリカ)

2017年02月9日 | 関連記事

ヨガは心と身体の健康によい影響を及ぼすとされていますが、良い影響だけでしょうか?
安心・安全にヨガを患者さんに提供するためには、ヨガにより引き起こされる怪我についても考慮しなければいけません。

ヨガはアメリカではとても人気があります。今回、アメリカにおけるヨガに関連した怪我の2001年~2014年までのデータが公表されました*。

・13年間で29,590件のヨガに関連した怪我が発生
・最も多かった怪我の部位は胴体(46.6%)
・最も多かった診断名は捻挫/筋違い(45%)
・怪我の割合は2001年~2014年の間に年々増加
・2014年単年だけみると、65歳以上の年齢層は、65歳未満の年齢層に比べて怪我の割合がとても多かった(10万人のうち57.9人)

ヨガは私たちや患者さんの健康に良い影響をもたらしますが、一方で怪我のリスクについてもしっかり意識をすることが大事です。

メディカルヨガを希望する患者さんには事前に医療者にヨガをすることに関して相談してもらうことが大事です。
そしてメディカルヨガの提供者も正しい知識を身に付けることはもちろん、個々の患者さんの状態に合わせて安心・安全なヨガを提供していかなくてはなりません。

* Swain TA, et al. Yoga-Related Injuries in the United States From 2001 to 2014.
J Sports Med. 2016 Nov 16;4(11):2325967116671703

「Patient-reported outcome」で評価されるヨガセラピー

2017年02月8日 | 関連記事

Patient-reported outcomeは臨床試験で医師を介さずに患者さんご自身が効果を評価するものです。
近年医薬品の臨床試験においても患者さんの生活の質(Quality of life:QOL)が注目されるようになりました。従来の臨床試験は医師による評価が主流でしたが、痛みをはじめ睡眠障害、不安、疲労、生きがい、幸福感、心の健康などに関し、医師評価の代わりに患者さんが自分自身を評価するPatient-reported outcomeが重要視されています。

ヨガセラピストにとってヨガは患者さんにどのような影響を与えているのかについてはとても興味深いところだと思います。最近ではPatient-reported outcomeを用いたヨガの臨床効果を検証する臨床試験の数も増えています。

10月にメタボリックシンドロームのリスク低減のためのヨガの効果についてPatient-reported outcomeを用いて評価した無作為化比較パイロット試験の結果が公表されました*。

67人のメタボリックシンドロームのリスクのある成人(平均年齢58歳、男性50%、79%が非ヒスパニック系白人)が対象となった試験で、健康教育と12週のヨガプログラムを実施した群と、健康教育のみを実施した群とでストレス、QOL、心理的アウトカムを評価しました。プレリミナリーな結果として、健康教育とヨガの両方を施行した集団は、ヨガを施行していない集団に比べて、身体的・精神的に健康状態が大きく改善されたことが示されました。

この臨床試験ではPatient-reported outcomeのツールとして、ストレスを評価するもの(PSS)、気分状態を評価するもの(POMS)、健康コンピタンスを評価するもの(PHCS)、マインドフルネスを評価するもの(FFMQ)、身体的・精神的健康状態を評価するもの(SF36)が使用されていました。

今後もヨガセラピーの臨床試験の評価として、Patient-reported outcomeが注目されていくことでしょう。

* Sohl SJ, et al., Evid Based Complement Alternat Med. 2016;2016:3094589. Epub 2016 Oct 26.