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「ぷち瞑想習慣 」   川野泰周 著

2018年03月30日 | 協会外主催 講習等

みなさんは「瞑想」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?

宗教的なイメージでしょうか。
難しそうというイメージでしょうか。
大樹の麓で
あぐらをかき背筋を伸ばして
目を瞑って行う
そんなイメージでしょうか。

では、瞑想の目的はご存知ですか?

悟りを開くためでしょうか。
解脱するためでしょうか。

いえ、そんな大それたことが目的ではありません。

どんなに身体を休めても疲れが取れないことがあります。
集中力がなくなり、効率的に動けない。
そんな時は身体が疲れているのではなく、「脳」が疲弊してる
「脳疲労」の状態であると

精神科医であり、禅僧でもある川野泰周先生は仰います。

では何故、脳が疲れてしまうのか。
それは、現代社会の情報過多、時短を求められた結果のマルチタスク化などによって、
身体をいくら休めようとしても、脳は勝手にさまよってしまうことが原因なのです。

その脳疲労を取り除くために
川野先生は「瞑想」をお奨めしています。
そしてその「瞑想」は決して難しいものではなく
私たちが身近に体験していることで簡単にできるのです。

呼吸で瞑想、歩行で瞑想、食事で瞑想、吊革瞑想、色彩瞑想、などなど…
これらは全て「ぷち瞑想」となっています。
わざわざ瞑想のために時間を割かなくとも、日常行なっていることで瞑想は充分にできるのです。
マインドフルネス、セルフコンパッション、それらの概念が、
難しそうな瞑想を、日常に溢れた誰でもできる簡単なぷち瞑想にしてくれるのです。

これまでも沢山のマインドフルネスや禅、瞑想に関する著書を世に送り出されてきた川野泰周先生ですが、
この「ぷち瞑想習慣」は大変読みやすく、実践的で、
医療や瞑想のことを知らない方でも読んでその通りに行うことで、
心身の不調の改善や、仕事の効率アップが期待される一冊となっています。
特に、第3章の「いざというときに役立つリセット術」では、
誰もが身をもって経験した事があるような、なるほどな術が科学的根拠と共に紹介されています。

川野先生は、当協会のメディカルサポーターであり、
当協会のヨガセラピスト認定資格のベーシックプログラム、マインドフルネス講座を
ご担当くださっています。
そしてこの春より講座スタートとなりました
心身の不調を抱えた方のための
マインドフルネスとセルフコンパッションに特化したヨガプログラム
「MCYT(マインドフルネスコンパッションベースドヨガセラピー)プログラム」もご監修いただきました。

ヨガをしているのに、その効果をいまいち実感できないという方がいたら、
その方はひょっとしたら脳がさまよった状態でヨガをされているのかもしれません。

ヨガは動く瞑想です。
ヨガセラピストが何より大切にしなくてはならない概念がこの一冊には盛り込まれています。
是非ご一読とは言わず、
いつも手元に置いて読み返すことをお薦めしたくなる一冊です。


※画像クリックでAmazonでのご購入が可能です。

第2回「看護師とヨガ」勉強会を開催いたしました。

2018年03月1日 | 協会外主催 講習等


【分科会勉強会報告】看護師とヨガ②

2月25日(日)開催
参加人数:6名(医療者4名・ヨガインストラクター2名)
開催場所:スタジオ My Luggage(横浜)
テーマ:医療・介護の現場に取り入れることができるヨガ的思考と取り組み

第2回目となる今回は、がん専門病院での取り組みというより実践に近い情報を共有し、
様々な場所で働く各々が、現場でできることをどのようにして見つけていったらよいかについて
話し合いました。
集中治療室という現場で、すでに取り組みを始めておられる看護師さんから詳しく話をうかがっ
たり、
熊本へボランティアに行かれた看護師さんから現場で感じたことをシェアしていただいたり、
ヨガインストラクターの方からは新鮮な視点での質問や提言をいただき、より学びを深めること
ができました。
またパンチャコーシャを通し
「医療者は患者さんの治療環境の一部である」
ということを改めて皆で認識できたことで、私自身は翌日からの仕事へ意欲がさらにわいてきま
した。

(この内容については、来年度より開催の医療者向けスペシャライズドプログラム内で更に掘り
下げて学びますが、詳しくは3月24日5月19日開催のヨガセラピストカリキュラム説明会にて
お伝えさせていただきます。)

ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。
またお会いできることを楽しみにしております。

                                文責:松原 昌代

「看護師とヨガ分科会」は、様々な医療職の方にご参加いただきたいことと、非医療職の方の視点より貴重な意見や提言をいただきたいことから、来年度よりその名称を「医療とヨガ分科会」に変更することをこの場を借りてご報告させていただきます。この分科会は学びや情報共有・シェアの場であるとともに、同じ志を持つ人達がつながっていけることも目的の1つとして開催しております。

多発性硬化症の方へのメディカルヨガアプローチ

2018年02月26日 | 協会主催講座、勉強会

【メディカルヨガ・ヨガの処方箋実践講座】

多発性硬化症の方にとって、原因が不明であること、ストレスが原因と考えられると言われること、そして治療法が限られていることは、メディカルヨガが書かれた米国も日本も同じであることを学びました。

体の動きが制約され、生活から自由が奪われ、不安とやりきれなさが募る中にヨガができること。

一つは、睡眠の改善と、深いリラクセーションです。
床に一旦座ったり寝たりすると、起きてくるのが大変です。
そこで、テーブルの上にヨガマットを引き、腰掛けから始まるポーズを取れるようにします。

ヨガセラピーで大切なことは、生徒さん(症状を抱えた方)にとって、何が辛いことなのか、何が不便なことなのか、何が難しいことなのか、を「教えてもらうこと」です。お互いに「言わずに察せよ」ということは現実的ではありません。
伝えること、伝えてもらうこと、を大切にできる力、が必要であるため、協会の認定講座でも「コミュニケーション・スキル」を履修科目の一つとしています。

多発性硬化症のアプローチを紹介くださっているのは、アイアンガーヨガのエリック・スモール先生ですが、やはり目の前の患者さんに現実的にできることとして、リストラティブヨガのアプローチを知っておいて欲しいと感じます。

がんや心臓病以上に、動ける-動けないに多様性のある疾病です。
動く提案と、休む提案をできること。
禁忌として、神経疾患全般にいえることですが、体温を上げすぎないこと(ホットヨガは負担が大きい)、一気に筋肉に力を入れるポーズは避ける、などがあります。

ストレスの緩和には、息を長く吐くこと、という実践もありますが
多発性硬化症(MS)の患者さんにとっての、ヨガのディープ・リラクセーションの側面を知っていただく機会をいただけたら、と思います。

講師:岡部 朋子

講師岡部の事例報告:
数年前、多発性硬化症の9歳の女の子と、お母様からヨガセラピーのプライベートレッスンのご依頼をいただいたことがありました。寝転んでソファに足を上げるポーズなど、親子でくつろげるリストラティブのポーズをご紹介しました。
しっかりリラックスできると「私はまだまだこれからいろんなことに挑戦したいから、休むと元気が湧いてくる」と言っていただけました。お母様が「娘と下の弟と、三人でできることが、家族団欒のかけがえのない時間になりました、病気と向き合うと、不本意にも色々ギスギスすることも少なくない中、ちょっと簡単にできること(仰向けでソファに足を乗せて手を繋ぐ)で緩めたり、おしゃべりする時間を作れることはありがたいとおっしゃってくださったのが嬉しかったです。

メディカルヨガ・ヨガの処方箋実践講座は4月より、御茶ノ水神田明神の門の前にあるスタジオ・リチュ様にて、月に2回ほどのペースで症例別に定期開催を続けてまいります。

テキストである「メディカルヨガ」のアプローチを中心に学びますが、参加者同士のディスカッションで、より実際の患者さんに提案できるのはどんなことなのか、ということを共有していきたいと思います。
ヨガセラピーにご興味のある方、ご家族や患者さんをサポートしたい方のご参加をお待ちいたしております。

症例別体験クラス~うつ病~にご参加くださった教授からのコメントです。

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《 文教大学人間科学部心理学学科 吉田 悟 教授 》

ヨガ体験ゼロ、テキスト未購入状態で「症例別体験クラス」(うつ病)に、友人と参加しました。
クラスでの体験を通して
メディカル・ヨガとは、疾病や症状への対処法(コーピング)・予防法を提供する活動というより、
被援助者がより健康で建設的な生活・人生(ヨガ・リビング?)の選択を自己決定する支援実践、と感じました。

実際私はこのクラスに参加して、ヨガを自分の生活に取り入れたいという気持ちになりました。
ご支援ありがとうございました。

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吉田悟教授、この度はコメントの投稿に快くご協力くださいまして誠にありがとうございました。
またのご参加を協会一同お待ちしております。

協会では、医療従事者の方からのヨガと医療に関するご意見や投稿、経験談をお待ちしております。
こちらのフォームよりお願い致します。

看護師からみたヨガセラピー。

先日、投稿しました記事「医療現場の実情を知る」をお読みくださいました看護師さんより、コメントや投稿をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

《 看護師 甲田洋美さんからのコメント 》

医療の現場には、命の始まりも、元気になって行く過程も、終焉を迎えるまでも、たくさんの物語があります。
ヨガはマットの上で気持ちよく、呼吸しながら動いて行うものなら、病院の中では出来ない患者さんも大勢います。
私はどんなことから始めたらいいのだろうと思っていた時に、岡部先生のリストラティブヨガの養成講座を受けて、今までも勤務中に、人工呼吸器をつけている方にも、意識レベルが低下している方にも、胸部や腹部に何時間もかかる手術を受けた方にも、ヨガセラピーをしているのかもと思いました。

《 看護師 松原昌代さんからの投稿 》

人は自分にとってよい何かと出会ったときやそれを深めたとき、周りの人にシェアしたくなります。困っている人がいて、それがその人の役に立つかもしれないとなればなおさらです。
しかしながら「その人にとってそれが必要だ」と感じているのは誰なのでしょう?

その人は今その情報や体験を本当に必要としているのか?
それに取り組む体と心の余裕があるのか?
もしそうなら、どのような方法であれば負担にならずにやってみることができるのか?

体を動かすことだけがヨガではありません。
走り出したい自分の気持ちを眺めてみて一度立ち止まり、呼吸を合わせながら隣で一緒に時間を過ごすこと、すでにそれがお互いにとってのヨガになっているのではないでしょうか?

また医療現場では各専門職が協働し、患者さんご本人の望まれる目的地の情報を共有してそれぞれの持つ技術や方法で関わり、一歩ずつ慎重に歩みを進めています。
ヨガセラピストとして患者さんに関わるうえで、その目的地を知らずにアプローチしたり、タイミングを見誤ったり、ましてや各専門職の動きを阻害するようなことがあれば、決してその信頼を得ることはできないでしょう。
一方で、それらを尊重する姿勢を持ち、
「もしかしたらそのためにはこんなことができるかもしれません」
と適切なタイミングで適切な言葉で伝えてくれるヨガセラピストという専門職がいたら、患者さんにとってはもちろん医療者にとってもそれはどんなに心強いことでしょう。

自分にとってよい何かが別の誰かにとってもよいとは限らないものです。
そして同じ私であっても、昨日よかった何かが今日もまた同じようによいものであるとも限らないのです。
そういった意味ではヨガは万能ではないことを常に心の片隅におきながら、その上でひとつの「方法」として必要なときに手に取ってもらえるように、まずは患者さんや医療者の方々の目に入り、でも邪魔にならないところにそっとヨガを置いていく活動をしていきたいと思っています。
いつのまにかヨガを伝えることを「目的」としてしまわないように、自戒を込めて。

協会では、医療従事者の方からのヨガと医療に関するご意見や投稿、経験談をお待ちしております。
こちらのフォームよりお願い致します。

来る2018年2月25日、横浜にて「看護師とヨガ」勉強会を開催いたします。
看護師の方、また看護師ではないけれど医療現場のことを知りたいヨガインストラクター、セラピストの方、ご興味のある方はどなたでもご参加いただけます。詳細をご覧の上、是非ともご参加ください。