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高校でのヨガ部活の普及

2018年10月23日 | 事例レポート

先日、スポーツ庁の鈴木大地長官が厚木北高校ヨガ部に体験入部されていることが、写真とともに伝えられていました。教育局の方々も見学されているようです。

アメリカでも、10年ほど前はヨガ = 支援が必要な子供たちに効果的、という見方が主流でしたが、4年ほど前から「これはすべての子どもたち、ティーンエイジャーも含めて、の健康教育に必要だ」という意見が活発化し、学校でのカリキュラムに取り入れられる流れに大きく変わりました。キリスト教が主の学校で進んで取り入れられていったのです。また、教育に関する研究もたくさん進みました。

青少年のためのヨガ:Yoga for Youth

http://www.yogaforyouth.org

また、もっと古くは2005年、IAYTと全米ヨガアライアンスは、 その団体の垣根を超えてNational Educational Dialogue のスポンサーとなり、健康教育の分野へ積極的に関わって来ました。

https://www.iayt.org/page/ShrinkingBorders?&hhsearchterms=%22education%22

日本でも問われる青少年の心の健康に、ヨガが役立つ仕組みづくりが始まりつつあることを感じます。

厚木北高校ヨガ部に体験入部!JKに大人気!#yoga #club #jk #サークル #ヨガ部

鈴木 大地さんの投稿 2018年10月22日月曜日

 

協会が担っていくこと

2018年10月10日 | コラム

以前、マンツーマンで一人の生徒さんとヨガセッションを行った時のこと。
その生徒さんがこのようなことを仰いました。

「ヨガって社交的な人しかできないと思ってたんです。」

お話を聞くと、街で見かけるスポーツクラブやヨガスタジオの広告、
SNSで目にするヨガイベントの写真、これらの印象がとてもお洒落だったり美しかったり、みんなで和気藹々としていたりと、とても病気療養中の人や、一人で静かに自分を向き合いたい人には敷居の高いものと感じていらしたそうです。

実際に、世間のヨガの主流は、お洒落なもの、経済的、時間的にも余裕のある人が習うもの、スタイルの良い女性が行うもの、そしてクラスに参加したら全員で笑顔のポーズ写真を撮るもの、そんなヨガクラスが大半なのかもしれません。
生徒さんの何気ない一言で、いつの間にか、現代のヨガの意図するところが偏ったものになってきているということを思い知らされました。

ヨガの本来の目的は「心の動きを止めること」とヨーガ・スートラでは定義されています。
いつの間にか世間のヨガは、本来の目的よりも世間に求められるイメージが先行するものになっていたのです。

ひと昔前は、ヨガは宗教的で閉鎖的で世間からはあまり良い印象を持たれていませんでした。
ですがここ数年、健康美のイメージがついてからは女性を中心にどんどんと世の中に広まりました。
このような流れを見ると、好印象を持たれるようになった今のほうが、ヨガをする人間にとっては喜ばしいことなのですが、本当にヨガを必要としている方へ、ヨガが届きにくくなっているという事実も知ったのです。

本当にヨガを必要としている人。
それは健康で自ら進んでスタジオに来られる方ではなく、身体や心に何かしらの不調を抱えていて、元気を失っている方。リラックスや優しい時間が必要な方々。様々な理由から、人と会うことも気後れしてしまう、息を詰めて過ごすような日々を強いられている方。そのような方々にこそ、ヨガで深呼吸し、不安で休まることのない心の動きを一瞬でも止めて、自分で自分に優しくする時間を持っていただきたいのです。すると、いつもより良く眠れるかもしれない。疲れが取れるかもしれない。治療が少し楽に感じられるかもしれない。今まで心の傷でしかなかった経験が宝物に変わるかもしれない。そんな方法があるということをお伝えしていきたいのです。

ヨガはもはや、「ブーム」ではなく「文化」になろうとしています。
文化になり、恐らく多様化していくことでしょう。
その時、協会が担っていくべきことは
元気でない方が、安心して一人で自分と向き合える場所を作ること。気乗りしないときも、傍にそんなヨガクラスがあるという環境を作ること。
息さえしていればヨガはできるんだということを世の中に伝え、広め、身近なもので、気軽に取り組める、そんなヨガのジャンルを作ること。

それが、協会の目指す道です。                  《 石井及子 》

協会理念にご賛同くださった方
今後、協会の講座に参加予定の方、ヨガセラピスト認定資格取得をお考えの方は
一般会員申し込み、よろしくお願いいたします。
学生会員もございます。
協会の理念、活動にご賛同くださり、メディカルサポーターにご登録いただけるお医者様は、協会HPお問い合わせよりご連絡を賜われるようですと幸いです。

2018年 ヨガセラピー&リサーチ(SYR) ヨガと臨床の専門シンポジウム

2018年09月14日 | コラム

米国ではヨガセラピーの介入がもたらす効果についてヨガリサーチャーによる研究が続けられています。
本年のシンポジウムでは

○ケアに従事する人に対するオンラインでの呼吸指導がもたらした効果
○様々な症状を抱えた方へのヨガ介入の生化学的インパクト

という二つの対照的なトピックで行われます。
当協会も「ケアする人こそケアを必要としている」というテーマに重点的に取り組んでまいります。

SYR シンポジウムについて
2018年10月15-17日
詳しくはこちらをご覧ください。
https://kripalu.org/syr

アメリカで見かけたヨガアイテム

2018年09月13日 | 事例レポート

奥ゆかしさを美徳とし、否定的なことをズバリと申すことのない日本の文化。
しかし、アメリカは違います。
相手が例え、ヨガの師であっても自分を意思は伝えます。
でも、その伝え方はアメリカそのものではなく、日本の美徳にも通じているものだったのです。
アメリカ在住のヨガセラピスト仲間さんからこんな面白いヨガアイテムを教えていただきました。

Flip-Chips

下のほうまでスクロールしていただきますと、さらに画像が出てきます。
表面には「assist」
裏面には「no hands-on assist」
そう、このアイテムはクラス中のアジャストメントをして欲しいかして欲しくないかの
意思表示を表すものなのです。

「よく受けているヨガの先生が使っていて、いいアイデアだなと思いました。
アジャストしてもOKの人は表向き、NOの人は裏向きにして、マットの端に置きます。
にしても、なんでもハッキリ物を言うアメリカ人なのに、
こんな形で静かに意思表示するのね、と思ってしまいました。

ヨガのアヒンサー(非暴力)がここにも生きているのだなと思いました。
日本でもこのようなアイテムを使える解放的なヨガクラスが増えることを願って。

情報提供:後藤恵美さん    文責:石井及子