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【分科会勉強会報告】子供の教育とヨガ 

2017年08月23日 | 協会報告

2017715日(土)13:3016:15

於)Studio My Luggage

参加者 7名

(後半より、ヨガメディカル協会岡部理事、協会松原氏が合流)

 

~ブレーンストーミングのイメージで、自由討論~

【話題1:なぜ、子供にヨガと思う?どんな問題に対して、ヨガが役立ちそう?】

・学校で先生に余裕がない。子供の心を育てる段階でない教師が多い。子供は未完成で当たり前なのだから、大人は余裕を持って接し、指導してほしい。→先生も心の余裕を持つ機会が有った方が子供達にとってよいのでは?あるいは、教職の業務内容をやみくもに増やすより、先生以外に、学校に入っていく専門家を受け入れることで、出来る部分は役割分担するとよいのでは?

・逃げ場がない子供達、力の抜き方、やり過ごし方を知らないまま大人になってしまう懸念。ヨガと言わなくても、呼吸の授業、リラックス方法の練習と、気軽に朝の会などで導入出来るのではないか?

・幼少期から呼吸を調えたり、呼吸と体を一緒に味わい楽しむような、ヨガの要素のある活動に親しむ機会のある子供が成長とともに、息が詰まりそうになった時、ふと深呼吸を思い出したりしてくれるような、関わり方はできないだろうか。大人になって初めて呼吸の重要さを認識するよりも、小さなころから自然に深呼吸して心を落ち着ける術を身に着けていける環境。

・学校でのヨガもしくは呼吸法のクラスに、全員参加となるとハードルが高いが、養護教諭とヨガ講師が関わって、昼休みなどに、希望者に体育館に集合してもらう方法。

【話題2:具体的アイディア:こんな風にヨガを紹介出来るんじゃないか…】

・塾生の合宿で、取り入れる。

・呼吸、姿勢、を調えると内臓の働きがよくなり、脳に血液もよく巡るようになる。その結果として、体の調子が上がるだけでなく、勉強の効率も上がる(現状は、つい、背中を丸めて顔も低い位置で、テキストとノートとにらめっこという生徒が多い。丸い体勢は呼吸も浅くなるし、脳に血液が廻らなく悪循環)…このような分かりやすい効果を示すことで、保護者の理解も得やすくなるのではないか。

・ 幼稚園も保育園も学校も、公立は縛りがあることが多いので、私立の独自性を出したい様な所、自由裁量の大きい所へ提案していくところから始めると、とっかかりになるのではないか。

・部活指導の一貫として外部コーチを招くように、呼吸法、ストレスマネジメント方法のコーチとして参加出来ないか。

・保育園や幼稚園で、体育の講師を週に1回招くように、呼吸の先生が定期的に入っていける可能性を探る。

・学校の先生達に対して、講習会(ヨガ、もしくは呼吸法)を行い、先生から、子供たちへの指導に積極的に導入してもらう。

・ピアノ教室の生徒さんに、呼吸法を紹介しようと思う。(頭がすっきりするカパラバティなど)

【話題3:実現に向けて。協会のサポートとしてあると役立ちそうなこと含め】

・あまりに実績が少ない。実績を残すことが普及への着実な道。小規模からでも、事例報告できるようにする。(できれば写真+参加者の声つき)海外の事例は、実感が沸きづらく、明確な興味や動機づけには繋がりにくいので、やはり身近な日本での報告が必要である。実績報告を協会から外部に発信してもらう。HPや配布資料など。外部向け資料などは、分科会のメンバーで共有し、自身が活動する際にも使って行けるようにする。

・医師から勧めてもらう手段は効果的ではないか。→協会サポーターの活かし方。

・アンテナを張る。大学の先生や、研究者で研究テーマとして興味を持ってくれそうな人に働きかける。研究予算を持っているので、実際の活動がしやすい。逆に公立学校や役所などは、ボランティアからでないと受け入れられにくい。

・1回で終わらせない。アンケートなど行って、フィードバックの上、次に繋げる。あるいはその結果を協会の媒体利用も含めて紹介する。数値的なデータよりも、生の声の方が始める動機づけになる確率は高い。アンケートも分科会メンバーで共有し、適宜使用できるものがあるとよい。

・親世代、教職員世代に理解を広めること。先生たちに体験してもらう。

・学校も、病院も、諸施設も、先生、医療従事者、スタッフなどが一緒に楽しそうに行うことで、雰囲気を共有することが出来る。盛り立ててもらう。緊張をほぐす。

・最初は、ボランティアや無料体験してもらうことを提案。そこから正式な契約へと繋げる。その際、参加者へのアンケートやデータ収集に協力してもらえる体制を作る。

・欧米で関心の高まっている「セルフコンパッション」「マインドフルネス」と関連付けて。「ヨガ」というとマイナスのイメージを持つ大人も少なからずおり、ハードルが高くなるが、あるがままの自分を見つめ、受け入れる、周りとの関係の築き方、その中での生きやすさを見つけていく為の手法、訓練のひとつとして紹介。子供でも簡単に出来る方法で。

【話題4:今後の分科会内部での分担】

子供と言っても、所属や環境は多様。年齢によってもより相応しい方法というのは異なるので、細分化する必要があるのではないか?

・ベビー&親

・幼児

・小学校低学年

・小学生

・思春期(小学校高学年~中学生)

・中高生

・20歳前後

【話題5:これからどうする?&第一回勉強会のまとめ】

・今後は、サイボーズで繋がりましょう。→分科会メンバーを増やす。話題の共有や、疑問を投げかける場。

・各自の活動の実績を報告しあう。

↓↓↓

何はともあれ、事例を増やすこと!

他の分科会と比較すると、ヨガメディカルの中では走り出したばかりであり、対象が医療の現場よりもむしろ教育の現場であるため、独自の工夫や努力が必要であると痛感しました。医療者の中にはヨガを取り入れた統合医療のような内容に理解関心を持っている方が増えている印象ですが、教育者の集団の方がより保守的であり、理解協力を得ていくのはまだまだこれから。特に教育の場は、現場からの声で動いていくよりも、慣習に重きを置いたり、トップダウンや足並み揃えることが多く、普及にもひとひねりが必要であろうと考える。本来はその時代その時代の子供達の環境に則して教育の場を柔軟に作り上げていくべきなのだから、子供の健やかな成長のためには、よりスピードのある変化や柔軟性をもって、対応がほしいところと考えます。特に、文科省からの指針が示されている今のタイミングは重要と考え、教育の現場では新しいことにはなかなか手が回らないであろうと予想できることもあり、こちらからうまく働きかけていきたい。

・既に教育の場にいる方で何かを始めたいという志のある方は、目の前の子供、生徒に対して出来る事をプランニングする事で、小さな一歩を踏み出してほしい。プランシート、報告、展望、写真を分科会でレポートする機会を持ちたい。→今回の参加者であったように、私立の幼稚園・保育園・学校、もしくは塾などは、比較的始めやすい環境であるのではないか。

・公立学校対象でも、ダイレクトに子供達や教師が対象となると難しいがPTA組織に対しては働きかけやすく、PTAも企業や学校組織とはまた異なる為、年度の途中でも興味を持てば、年間行事に組み込んでくれる可能性は低くない。保護者に体感してもらうことで、子供達の健やかな成長にも必ず役立つことがあるということを伝えるところまで、取り組みたい。そのような機会には、「子供の教育とヨガ」として、教育カリキュラムに取り入れる事例の紹介や提案とその提案に対するの意見回収を行って、次に繋げることを目指したい。

出来れば、お土産におうちでできる子供と親の為のヨガや呼吸法を配る。→子供と一緒にやってみようコーナー。心と体を調える簡単呼吸遊び。のような、ハンドアウト(分科会で共有するもの)を作成し、役立てるとよいのではないか。

子供の教育とヨガは、ここからスタートです。文科省が認めるように、ストレスマネジメント、心のコントロールの方法を子供の段階から伝えていくことがこの先、必ず課題となってきます。ヨガとヨガの呼吸法の活用で、その方法を伝える方法をいくつかのアイディアのパターンとして提示できるように準備していきたいです。勉強会も、少しずつ事例報告のある会、そこから情報を発信できる会になることを目指します。

以上

【勉強会報告】がんとヨガ

2017年08月2日 | 協会報告

2017年7月16日社団法人 日本ヨガメディカル協会 第1回「がんとヨガ」勉強会が行われました。

遠くは福岡 大阪 名古屋からもご参加いただき
お申し込みは予定定員を上回る状態で、会場の椅子が足りなくなり急遽購入するという嬉しいハプニングも起きました。
全国にヨガとがんに関わる方や興味のある方がこんなにたくさんいると
いうことは大変に心強く、ファンファーレと共にメディカルヨガのジャパンウェイの礎となる第一章が開幕されたような誇らしさを感じました。

今回の勉強会の3本柱は

1、メディカルヨガ先進国アメリカの現状を知る
(2017年6月アメリカカリフォルニア州ニューポートビーチSYTAR【全米メディカルヨガカンファレンス】報告 秦 絵里子先生)

2、日本各地のがんとヨガ活動報告
(福岡での活動報告
メディカルヨガ チーム九州報告 太田りか先生
大阪での乳がんリハビリヨガ養成講座報告 秦絵里子先生)

3、がんとヨガに関わる
横の連携を深める

「がんとヨガ」勉強会では
愛あるたくさんのハグと
限られた時間内では
収まらないほどの
充実したSYTAR報告
熱意ある
素晴らしいプレゼンテーション
そして今後の財産となるでありましょう仲間づくりが
行われ
無事に閉幕しました。

これからも
第2回 3回と
回を重ねるごとに成長していくでしょう
「がんとヨガ」の
分野にワクワクしております。

諸先輩のいらっしゃる中
僭越ながら
座長を務めさせていただきまして
私もまた大変に貴重な学びをいただきました。
今回 ご参加いただいた
プレゼンテーターのお二人
たくさんの有志のみなさま
そしてお忙しいなか
サポートしてくださいました協会スタッフの
みなさまに
深く深く
感謝いたします。

横山 みつこ
MYLメディカルヨガラボラトリー 横山 みつこ

◉ 勉強会に際し、お寄せいただきましたアンケートへの回答は、分科会メンバー並びに勉強会参加者のコミュニティサイトに掲載いたします。ご確認ください。
これを機に、がんとヨガの分科会へのご参加をお待ちいたしております。

【講座開催報告】医療基礎講座

2017年08月1日 | 協会報告

当協会のメディカルサポーターでもある獨協医科大学 神経内科の辰元宗人 先生を講師にお招きし、ヨガセラピスト向けの医療基礎講座を開催致しました。(日時 : 7月29日(日) 13時30分~17時30分)

「医療基礎講座」とはご興味のある方でしたら、どなたでも受講可能、そして日本ヨガメディカル協会のヨガセラピスト認定資格 の必須科目でもあります。(医療従事者の方は免除となる科目です。)
この日も、志高いヨガセラピストの方々が多数、横浜まで足を運んでくださいました。

教科書となるのは
辰元先生の著書
「マインドマップでつながる!わかる!解剖・機能・症状・疾患」です。

普段は医療従事者向けに講義をされている辰元先生ですが、今回は参加者の大半がヨガセラピストということで、受講生さんの声を大切に慎重に進めてくださいました。

基本となるのは「マインドマップ」。
中心からどんどん枝分かれしていく、放射思考を反映したツールは
医療知識が浅い人であっても、ズームアウトした全体像からズームインした細部までを一望できる、非常に優れたツールです。
このマインドマップを実際に作成してみたり、枝分かれしていくマインドマップを見ながら、疾病の予想をしてみたりしました。
受講生の皆さんの、様々な疾病や症状について積極的に質問される姿が印象的でした。
この学びで、受講生の皆さんのヨガセラピーが更に安全で配慮に満ちたものになることでしょう。

次回開催は10月21日(土)となります。
お申込みはこちらから➡https://yoga-medical.org/learning/1520/

【分科会報告書】働く人のための福利厚生としてのヨガ

2017年07月31日 | 協会報告

  【報告 座長 小川暢子】参加者 12名

説明ページリンクhttps://www.facebook.com/events/617055998487875/?ti=icl

⑴大手製薬会社でヨガ部を主催している今道さんの参加者アンケートまとめ発表 今道志保

・どのような時間帯(❶就業前❷就業中❸就業後) に会社でのヨガを開催するのが良いのか
・ヨガ部で得られるベネフィットに関して
・どのようなヨガを提供するとよいのか
・今道さんの考えるヨガ部の在り方
・今後の展望

部活に訪れる人々のコミュニティが盛り上がっている素晴らしい事例と参加者の皆さんの気持ちを汲み取る素晴らしいアンケート報告。

⑵大手コンビニチェーン本部、広告代理店でヨガクラスをしているクラス実演 堤晶子
・スーツを着たままできるチェアヨガ
・呼吸法

スキマヨガと名打ち、企業のウェブサイトにも掲載されている堤先生の、企業からの信頼の高さを感じる素晴らしい事例。

⑶外資系金融機関、介護施設、保育所で開催している、働く人のためのヨガクラスのレクチャーと実演 小川暢子
・レクチャー内容のシェア
・ヨガニドラ実演

企業でヨガマットを敷けない環境でもできる様々なヨガメソッドや、睡眠障害や栄養失調など様々な仕事環境における心身ストレスリダクション、またそれによるビジネスパフォーマンスアップを提唱した2年間の事例。

⑷質疑応答
参加者の皆さまからは、それぞれの環境が伝えられ、企業におけるヨガメソッドの普及に対する働く人からのニーズは確実に高いと感じました。ヨガ部が自然発生的に起こればそれは素敵なことで、現状たくさんあるでしょう。しかし、それを企業がやる、と言わなければ福利厚生としての時間は提供できません。私たちの課題は”本当にそれが必要な人々のいる場所”へのアプローチだと深く感じました。
働く場所で過ごす時間が人生の大半を占める中にヨガの優しい時間が流れてくれることを目指して。

   

【勉強会簡易報告】心臓リハビリとヨガ

2017年07月24日 | 協会報告

心臓ヨガ専門家・日本ポジティブヘルス研究会代表の秋山綾子さんに座長をお引き受けいただきお、心臓リハビリとヨガの分科会勉強会が開催されました。
詳しい総括は後日掲載しますが、
Take Home Message のみこちらでご紹介します。

「ヨガは薬にできないことができる」
「頑張ってしまう患者さんへの対応 : ゆっくりでシンプルであることが大切
心臓病の人の特徴として、やり過ぎてしまう:だからシンプルでゆっくりであることは、とても大切」
気づきと呼吸が、交感神経が過緊張になっていることを下げていく
セラピストにとって必要な「観察」
「セラピストとして必要な医療的知識、例えばBLS:一次救命処置(Basic Life Support)、AEDなどは最低限身につけておいてほしい」
「医師がヨガセラピストに期待するものは何か」

必要としている人の数に対し、教えることができる人がまだまだ少ない分野です。協会では、この分野で活躍できるヨガセラピストの育成に分科会を通じ取り組んでいきます。
興味のある方は是非ご参加ください。