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【事例レポート】の記事

事例紹介:<茨城県・袋田病院でのヨガ教室>

2017年04月8日

私は袋田病院(精神科)に看護師として勤めています。私がヨガを始め、心と体のバランスが整うようになり、ヨガの効果を実感しました。私達は母親、父親、妻、夫、子供、学校や地域の関わりなどで色々な役割があり、ストレスを抱えている方が多いと思います。

病院では、イライラする、眠れない、便秘を訴える患者さんは多く、薬に頼る姿が見られました。ヨガで少しでも患者さんの心と体が楽になればいいなと考えていた時、一人の患者さんから「ヨガを教えてほしい」という言葉を頂き、院内でヨガ教室が始まりました。参加人数は7人程度で、週に1回行っており、今では1年4か月が経ちました。

ヨガ教室中にアロマを活用することで、深い呼吸を促し、いい香りに患者さんは癒されているようです。緊張や不安を抱えている患者さんからも、ゆっくり呼吸をしながら体を動かすことで「スッキリした」「追加薬をもらわなくても眠れた」「自分がいつも体に力が入っていることに気づいた」という感想を頂けます。ヨガを終えた後の患者さんの表情は明るく、自分の気づきができるようになりました。

私はヨガの時間は、『何の役割もない自分を感じ、そして自分を大切にすること』を大事にしてほしいと思っています。
患者さん達が薬の力だけではなく、本来持っている力を取り戻し、少しずつ前向きになり、回復に向かってくれたらと願っています。

              袋田病院 看護師 深谷晴美

呼吸を自覚することの難しさ《愛誠病院 精神科女子閉鎖病棟でのヨガ》

2017年03月7日

ヨガってなに?
参加者約50名のほとんどが統合失調症である女子閉鎖病棟でのヨガは、動きを真似することからの始まりでした。

「吸って〜吐いて〜」「呼吸を感じて」
スタジオのヨガクラスでは当たり前のように行われている呼吸への意識。
愛誠病院の病棟クラスでは、それは当たり前の事ではありませんでした。
意識が外へ向きがちで、息の浅い患者さんには、自分の呼吸を感じる事が難しいのです。

15分というクラスでありながらも、当初は集中力が続かない患者さんに、いかに興味を持ってもらうかが課題。
試行錯誤を繰り返し、イメージしやすいようにポーズの名前や動きを工夫したりしました。
意識を何かに定められるように音楽、香りなども用いながら、ヨガセラピストの動きを真似するだけでも良し、見ているだけでも良しのクラスです。

次にどうやって呼吸を自覚してもらうか。
常に口が開いている状態の方が多く、鼻呼吸は難易度が高いため、声を出しながら息を吐く練習や、胸部に手を当て呼吸による身体の動きを感じでもらうなど、幾つもの方法を試みました。

少しづつ動きと呼吸を紐付けながら、焦らずゆっくりと、月日をかけて何度も何度も繰り返すことで、ひとつずつ出来ることが増えていきました。

週一回のヨガが病棟に導入されて一年が経つ頃から、目を閉じれる人が現れ、呼吸や感覚を自覚している様子が徐々にみえてきました。
ヨガセラピストが毎回毎回「呼吸」という言葉を繰り返していたため、患者さんからは「ヨガは呼吸だよね。」という言葉が出てきました。
喧騒から静寂が生まれる瞬間もあります。
自分の呼吸への感覚が不明瞭な方、意識が外に向きがちな方も、周囲の穏やかな雰囲気に影響を受け、静けさの中に身を置けるようになりました。

患者さんの状態は個人差が大きく、日々変動するため、ヨガクラスも安定している日、不安定な日とあります。
しかしながら、導入されてから三年近くが経った今、患者さん達の中でヨガは当たり前のものになってきています。
ヨガクラス以外の日も、心の安定のために自らヨガを日常に活かす方も出てきました。

動きに合わせ息の音が聞こえてきたり、合掌をしてご自身の内側を感じていたり、静けさの中で呼吸が身体を通して伝わってくる姿など、細やかなことですがこの病棟クラスでは大きな変化です。

そこには息の流れがあり、皆が心穏やかである瞬間が確かにあると思います。

(文責:愛誠病院ヨガチーム 高野裕子)

愛誠病院 入院患者ご家族のヨガ体験

2017年03月1日

病院でのヨガというと、対象は患者さんに目が向きがちです。
しかし、患者さんと同様、またはそれ以上にご家族の方々も不安やストレスを抱えています。
愛誠病院は、年に4回、入院患者のご家族と病院側の話合いの場(家族会)を設けています。
昨年12月の家族会のテーマは、「困ったストレスとの上手なお付き合い方法」。
ストレス対処法の1つとして、ヨガが紹介されました。この日の参加者は、ご家族側2名、病院側3名(医師、臨床心理士、精神保健福祉士)、そして私たちヨガセラピスト2名でした。
まずは、病院側からストレスマネジメントについての説明があり、その後、自分のストレス状態をチェック。そして、ご家族からの質疑応答や日々のご苦労のシェアリングが続きました。
ご家族の参加者の一人は、ヨガ未体験で、もう一人の方は、以前ヨガをやっていたが、先生の都合でクラスが開催されなくなり、今は、時間、気持ちの余裕もなく、他の先生を探してヨガをする気になれないとのことでした。

ヨガの体験会では、椅子で輪を作り、医療者も含め、参加者全員で向かい合わせに座りました。
まずは、姿勢を整え、呼吸に意識を向けて、自分がどんな呼吸をしているのか観察してもらいました。
臨床心理士によるストレスマネジメントの説明で「ストレスに気づくために自分の休憩サインを感じ取ることが大切」とありましたので、簡単なポーズや動きで呼吸を深めながら、身体の感覚や気分に意識を向け、自分の状態に気づく時間としました。
また、ご家族からのお話の中に「病状と加齢に伴い、段々と会話ができなくなってしまっているのが寂しい」という、長期入院に伴う変化に心を痛められている様子が伺えました。
そこで二人組で背中を合わせ、相手の呼吸を感じ、言葉ではなく呼吸で、他者と繋がる感覚を味わってもらいました。
初めは雑念ばかり浮かんでいたようでしたが、「次第に呼吸に集中してくると、相手の体温が温かく感じてきた」とおっしゃっていました。

最後は、再び輪になって座り、隣の人と手をつなぎ、エネルギーを共有し、合掌で体験会を終えました。
ヨガの後は、医療者も含め、皆さんの顔の表情が明るく、緩んでいました。
「今日、ヨガができて本当に良かった。気持ちがホッとしました」などと、感想も好意的で、何よりも笑顔が見られたのが印象的でした。
このように、ほんの10分程度のヨガで効果が見られました。気持ちの余裕のなさから、自分のことが疎かになりがちです。
こうした病院の家族会のプログラムの一環として、ヨガを取り入れてもらい、「深呼吸をすることで、少し楽になれるんだ」ということをご家族の方々にも知ってもらうのは、意義のあることではないでしょうか?
自分から気づいてケアをする。
このきっかけを提供するという意味で、家族会でのヨガ体験は効果的だと考えられます。

(文責:愛誠病院ヨガチーム 高野裕子、平山綾子)

タブーをタブーにするルール作り《未来の風せいわ病院でのヨガ》

2016年12月2日

【未来の風せいわ病院 2014年6月〜】紺野 真理子 先生

《導入》

ヨガを実施するにあたり、安心できる環境を作りたかったので、タブーをタブーにするルールを作りました。たとえば、眠くなったら、寝てもいい。やめたくなったら、やめてもいい。話したくなったら、話してもいい。動きたくなったら、動いてもいい。タブーの禁止 は、ヨガをはじめる前に、参加者の緊張感をほぐす見えないヨガであり、感じること”を 素直に表現できる ”環境作り” につながります。

また、アンケートをとり、講師の経験やスキルとは関係なく、参加者の感じたこと を中心にプログラムを作成するように常に改正しています。

《流れ》

ヨガクラスをはじめる前に、ヨガが生まれたバックグランドや哲学についてもお話します。ヨガが運動的要素だけではなく、ライフスタイルに密着した健康法であることを知っていただくためです。また、実施する内容は、常おおきく変化させず、ヨガの動きを覚えてもえるようシンプルに。シンプルにすることで、回数を重ねるごと、講師の声でのアナウンスが減り、動きそのものに集中できるようになりました。また、動きを覚えていただく目的として、動き以上に、”感じること=感性”を意識できるメリットがあります、併せて、できるだけ、体の変化を言葉にしてアナウンスしています。

たとえば、”手のひらの血の流れ” を。”片腕の重さ” を。”回復していく感覚”を”足と腰のつながり”を感じますか?というように。この”感性の復活”をうながすアナウンスは、ヨガの可能性をひろげていると確信するようになりました。それは参加者のアンケートからもわかるのですが、

マッサージされたみたいに 気持ちよかった、
はげしく動かないのに、体があたたまった疲れがとれた気がする
お腹がすき、トイレにいきたくなった、
足の痛みがよくなった、
腰や肩が楽になった、

など、ヨガを通し、”感じること”で、体に意識が向き、自分のここちよさにピントがあい、”回復感”を感じるケースは、”セルフヘルプ”としてのヨガの可能性と、多様性を示しているのではないでしょうか。

また、日常にあるものを道具として利用したリストラティブヨガを紹介し、ヨガをより身近に感じていただけるきっかけになりました。せいわ病院では、アロマセラピーに対して、不快に感じる方がいたのでヨガの時間 には使用しておらず、アロマセラピーのプログラムは別に設け実施しています。

2年におけるメディカルヨガの実施は、現在も継続中で 利用されている方も増加しました。参加者の人数は、椅子ヨガ約5人程度、ヨガ約15人で利用者さんは、流動的ですが、参加人数は安定しています。
できるだけ定期的に開催することで、参加者のニーズや体調にマッチングできると感じています。より多くの方にヨガを通じ、ここちよさを体験していただけるよう続けていきたいと考えています。

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精神科デイケアとヨガ《医療法人風のすずらん会北広島メンタルクリニック》

2016年11月30日

【医療法人風のすずらん会北広島メンタルクリニック 精神科デイケアとヨガ】田中直子先生

平成28年9月1日にオープンしたデイケアです。

デイケア参加自体、初めての患者さんもいらしたので、デイケアの慣らし期間としてヨガ(月2回)を始めることになりました。身体の緊張だけではなく、まだ場に不慣れであることもあったので、靴や靴下を脱ぐことから一つひとつ説明しながら、ご本人の意思を確認していきました。(全員が靴を脱いでマットに仰向けになったのは、私の中では感動ものです。別の精神科デイケアでは、絶対靴を脱がない人が何人もいます!)

 スタッフも一緒にみんなで仰向けに。呼吸の動きが分かりやすいように、ボールを胸の下に。腕をゆっくり広げたり、下げたり。これだけで、「身体があったかくなってきた」という方もいました。ボールをお尻の下に移動してもらい、骨盤の前後傾、ブリッジ、自分で上がれるところまで数回繰り返しました。そのまま膝を胸の前で抱える。運動に慣れた人なら簡単にできるものばかりですが、ボールに腰を乗せたまま足を上げるのは自然と体幹を使うので、結構難しく感じた方もいました。少し下腹部に圧がかかる体制で、スーハ―呼吸。

「力を抜いて」や「リラックスして」はできるだけ言わないようにしています。また、私自身も近づき過ぎないように、身体にもむやみに触れないようにしながら皆さんに目を配ります。呼吸に合わせて行うので、徐々に皆さんの肩の力がふっと抜けているのを感じました。

デイケア課長 中村さまよりコメント

経験のないことで緊張もあるけれど、患者さんにとってヨガはリハビリと違ってリラックスしながらできるのがよいですね。仰向けで優しい内容でも、バランス力や呼吸、体幹・体軸も意識できる。実際、見た目にも変化があります。このぐらいのペースで続けて行けるとよいです。

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メディカルサポートヨガ™北海道minamina
HP: https://minaminayoga.com/
お問い合わせ: minayoga3737@gmail.com
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