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「心をあたためる・電話でシニアヨガ」

2020年04月3日

一般社団法人 日本ヨガメディカル協会全会員の皆様、講師の皆様へ、

〜シニアヨガを学んだ方も学んでない方もできること〜

感染拡大防止のため、不要不急の外出の自粛を求められていることから、デイサービスなど通所型の介護施設では「通い控え」が起こっているそうです。家族に止められている人もいれば、老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅も感染を恐れ、居住者の外出を禁止したため、通えなくなった人もいます。来所時には機能訓練とした数時間の運動を行っていた高齢者が、外出や訓練ができなくなっています。


高齢者の方が長期間、家の中でじっと過ごすと身体活動量が減り筋肉が衰えます。血行も悪くなることによるリスクも向上します。1週間安静をすると落ちた体力を回復するためには2週間かかるとされています。1か月安静だと2か月もかかることになります。特に急激に衰えやすいのは下肢の筋肉です。歩きにくさを感じたり、転倒しやすくなってしまうことで、自粛がとかれても以前のように外出したいと思えなくなる可能性があります。

また動かないでいることのリスクは心の健康や認知機能にも及びます。動かないと、食欲も落ちます。話し相手がいないと、認知機能も衰えやすくなります。
動かない生活に慣れてしまうことを防ぐために、ヨガセラピストの一人一人が簡単な行動を始めませんか?

このサイトをご覧になっている皆様のところには、日夜コロナウイルスや、その対策についての情報が流れ込んでくると思います。しかし高齢者の方は、ネットは見ない前提で考えていきましょう。

【できることその1】

電話をかけ、心配していることを伝えましょう。外出ができず、人と会う機会が減ることで最も考えたいのは、私たちの大切な人が感じる孤独感です。孤独を感じた時、自分から誰かに電話をかけることが出来るでしょうか。むしろ、身動きが取れなくさらに孤独感を深めてしまうと思います。
電話はコロナは運ばず、心は届けられる素晴らしい発明品です。親御さんを始め、皆さんが大切に思う高齢者の方に電話をかけましょう!
ポイントがいくつかありますが、ヨガセラピストの方なら勘所を抑えられていると思います。相手の話に耳を傾けること。いきなり運動不足の怖さを伝えるのではなく、まず、相手の状況を聞いてあげることです。

【できることその2】

電話口でできそうなことを聞いて見ましょう。その上で、動かないとお腹が空かないことや、回復に時間がかかることを伝え、自宅でできそうなことをできるだけ具体的に提案して見ましょう。
気分は悪くないか / 歩けるか立ったり座ったりするのが億劫になってきていないか / 体がなまっている実感はないか、などを尋ねた上で、安全のために現在の体力に応じて提案してみましょう。

《シニアヨガにおけるポイントは3つ》

筋肉を動かして巡りを良くすること」「筋肉が落ちないようにすること」「関節の可動域を保つ」という視点にしぼってみましょう。

(a) 歩ける → 全身運動

(b) 座れる→ 座ったまま足を動かす、座ったまま腕を動かす、座ったまま上体をゆっくり回す、など。

(c) 寝ている方が楽→  寝たまま足を動かす、その他、寝転んだままできる筋肉の動き。(顔ヨガや手のグーパーなどでも良い)

【できることその3】

心の健康、肺の健康のためにも、日頃の呼吸を意識することが実は大切であることを伝えましょう。
心の健康のためには、ゆっくりと滑らかな呼吸。気管支や肺の健康のためには、腹式呼吸や口すぼめ呼吸、鼻呼吸の方法を電話口で伝え、実際に一緒にやってみて、上手にできていることを褒めましょう。

私の事例で大変恐縮ですが、我が家における具体的な会話の例を個人のコラム(メディカルヨガ)に掲載しています。一人一人、伝えたい想いはそれぞれだと思いますが、ひとつの参考になれば幸いです。

これらのことは、直接的に新型コロナウイルスの予防になるわけではありません。しかし、コロナウイルスが引き起こしている心の疲れや、生活の不活発化。高齢者の方々にはサポートが必要です。

専門的なシニアヨガを学んでいなくてもできることが、ヨガにはたくさんあります。今の自分にできることで、自分を大切にすること。そんなきっかけを、一人一人の大切な人に向けて、電話口でつくってあげてください。

一人一人の行動が、誰かを温かく包み込みます。


一般社団法人 日本ヨガメディカル協会 代表理事
 岡部 朋子