ヨガセラピーでは、どの種類のヨガを選んだらよいのか?
2017年02月10日
ヨガの臨床試験では、ヨガによる介入として様々な種類のヨガが導入されています。
今回公表された系統的レビュー(*)には、306件の無作為化試験が組み込まれ、合計52種類のヨガの手法が使われていました。最も多かった順に、ハタヨガ(36件)、アイアンガーヨガ(31件)、プラーナヤーマ(26件)でした。
306件のうち277件(91%)の無作為化試験で、ヨガの介入による良好な結果が示されました。つまりほとんどの試験でヨガは有用だったのです。
では、ヨガの種類別にみたときに有用性に差はあったのでしょうか?
結果として本系統的レビューでは、ヨガの種類によってその良好な結果に差がある、ということは示されませんでした。
これらの結果を踏まえて、患者さんにヨガを導入する際には、ヨガの種類にこだわるよりも、その患者さん個人の嗜好性やその人にとって利用しやすいのかどうか、ということを基本に選択することができる、と結論付けています。
* Cramer H, et al. ”Is one yoga style better than another? A systematic review of associations of yoga style and conclusions in randomized yoga trials.”
Complement Ther Med. 2016 Apr;25:178-87.
(注)以上はアブストラクト(要旨・抄録)の翻訳であり、原著論文の翻訳を経たものではありません。
また全ての研究には、研究の領域とその限界が存在します。