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ヨガによる有害事象に関する大規模調査(アメリカ)

2017年02月19日
ヨガは心と身体の健康によい影響を及ぼすとされていますが、良い影響だけでしょうか?

安心・安全にヨガを患者さんに提供するためには、ヨガにより引き起こされる怪我についても考慮しなければいけません。

ヨガはアメリカではとても人気があります。今回、アメリカにおけるヨガに関連した怪我の2001年~2014年までのデータが公表されました*。

・13年間で29,590件のヨガに関連した怪我が発生
・最も多かった怪我の部位は胴体(46.6%)
・最も多かった診断名は捻挫/筋違い(45%)
・怪我の割合は2001年~2014年の間に年々増加
・2014年単年だけみると、65歳以上の年齢層は、65歳未満の年齢層に比べて怪我の割合がとても多かった(10万人のうち57.9人)

ヨガは私たちや患者さんの健康に良い影響をもたらしますが、一方で怪我のリスクについてもしっかり意識をすることが大事です。

メディカルヨガを希望する患者さんには事前に医療者にヨガをすることに関して相談してもらうことが大事です。
そしてメディカルヨガの提供者も正しい知識を身に付けることはもちろん、個々の患者さんの状態に合わせて安心・安全なヨガを提供していかなくてはなりません。

* Swain TA, et al. Yoga-Related Injuries in the United States From 2001 to 2014.
J Sports Med. 2016 Nov 16;4(11):2325967116671703

(注)以上はアブストラクト(要旨・抄録)の翻訳であり、原著論文の翻訳を経たものではありません。
また全ての研究には、研究の領域とその限界が存在します。