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ヨガの定義
メディカルヨガの普及活動にあたり、協会における「ヨガの定義」をこれまでヨガに触れる機会がなかった方にもご理解いただけるよう、分かりやすく説明いたしました。
これらは、伝統的なヨガの定義 5つ*1に記載されているものを参考にし、また、現在の医療や介護現場でのヨガセラピーにおける活用点、心がけ等が伝統的なヨガの実践哲学*2に合致することを確認し定めたものです。
ヨガの定義(当協会定義)

ヨガとは、自分自身の呼吸や体の動きに意識を向けることを通じ、心を落ち着かせる練習である。
「ヨガ」という言語は古代インド語に由来しており、「乱れた心を一点に結び付ける」という意味を持つ。
適度な運動に穏やかな呼吸を合わせることで、自己観察を促し、リラクセーション効果を得ることができる健康法として現代に伝承されている。

ヨガの手法

適度な運動とは、人それぞれ気持ちよく感じられる強度で行われ、「前屈」「後屈」「側屈」「ねじり」「バランス」5つの基本の動きからなり、関節の可動域を広げ、筋力低下を抑制する。
自己観察とはそれまで外や過去未来に向いていた意識を、今の自分自身の呼吸や体の動きに向けることである。
リラクセーションとは、心地よいと感じる姿勢や呼吸を促し、筋肉、感覚器官への負担を最小化することである。

ヨガの医療への効果

これらを習慣にすることで、副交感神経が優位となり、代謝、循環を適度に高め、姿勢の改善、睡眠の質の向上などQOLの向上が得られることが立証されている。
患者さんのストレスが軽減され、自己肯定感の回復、心のケアの手助けとなり、それによって治療に前向きに取り組めるようになる。

*1
(1)YUJYATE ANENA ITI YOGAH
– Joining individual soul to universal soul (サンスクリット語源)
個々の魂を、宇宙 に偏在する永遠の霊的原理とつなぐこと
(2)TAM YOGAM ITI MANYANTE STIRAM INNDRIYA DHARANAM
– Yoga is holding the senses steady (ウパニシャッド)
ヨガとは感覚を制御すること
(3)MANH PRASAMANA UPAYAH YOGAH
– A technique to make the mind quiet (ヨガ・ヴァシスタ)
心を静かにする手法
(4)SAMATVAM YOGA UCCHYATE
-Yoga is a state of equanimity (バガバッドギーター )
ヨガとは平静・沈着の状態である
(5)YOGAH CHITTA VRITTI NIRODHAH
– Yoga is controlling the disturbance of the mind (パタンジャリ・ヨガスートラ)
ヨガとは心の動きを止めること
*2
ヨガにおける八支則、中でも「非暴力」命に感謝し、大切にすること

普及と定着に向けて

上記の定義を踏まえ、私たちはヨガを健康問題の解決に活用するヨガセラピー、メディカルヨガの普及、そしてヨガセラピストの育成に取り組んでいます。
「ヨガセラピー」「メディカルヨガ」「ヨガセラピスト」は新しい概念です。
私たちは、セラピーとしてのヨガが誤って伝えられることがないように、協力関係にあるIAYT(国際ヨガセラピスト協会)の定義にならい、以下のように定めております。

ヨガセラピー(IAYTによるヨガセラピーの定義を採用)

Yoga therapy is the process of empowering individuals to progress toward improved health and well-being through the application of the philosophy and practice of Yoga.

古代から受け継がれてきたヨガの思想や実践を、現代社会における個々人の健康問題の解決・健康的な生活に役立てる取り組み

→ ヨガを健康問題の解決に役立てる取り組み
メディカルヨガ(当協会定義)

医療、介護、福祉、教育、各種セラピー、カウンセラー、インストラクターなど我が国の健康産業に携わる人々がヨガの思想や実践を学び、その手法(ヨガセラピー)を、予防医療や治療計画を補完するヘルスケアとして活用することを追求するシステム全般

→ 医療や介護においてヨガが役立つこと
ヨガセラピスト(当協会定義)

ヨガセラピーを必要とする方が、ヨガの思想や実践を通じ、己の内側に目を向け、ありのままを認め、自らの生命力を信じ、自らの人生に価値を見出すプロセスを根気強く見守り応援する。メディカルヨガのセルフケアへの理解を育む役割を担う。

→ ヨガセラピーを学び、伝えることに従事する専門家。協会においては、一定のプログラムを終了したものを「認定ヨガセラピスト」として認定し、バッジを授与する。

ヨガとヨガセラピーの違い

ヨガにはもともとセルフケアとしてのセラピーとしての要素があります。
姿勢を良くし心のあり方に影響を与えること。今や呼吸、体への意識を通じ、自己肯定感を取り戻していくこと。
呼吸や瞑想により気持ちを落ち着け、自律神経の働きを整えていくこと。自己肯定感や感謝や尊厳などの気持ちが生活を変えていくことなどです。このようなセラピーを提供する人をヨガセラピストといいます。
ヨガとヨガセラピーに明確な区別をすることは難しいことです。しかし今後、ヨガセラピーの普及に携わる方の心得として、次の二つの点から説明を試みたいと思います。

1.ヨガを用いたサポート

元気なとき、意思があるとき、私たちは自力でヨガに取り組むことができるかもしれません。
しかし、そうでないときもあります。そうでない状況にある人もいます。
あるいは誰しも予期せぬ出来事に見舞われ、心折れそうな時を過ごさざるを得ないかもしれません。
そんなときでも、息さえできればヨガはできます。
自分で始めることが難しいとき。安全なやり方、簡単な方法がわからないとき。
そんなときにサポートが必要です。

例えれば、山登りに連れ添うシェルパ(道案内人)がいて、丈夫で安全な道具を使うことができたら、安全な場所で綺麗な景色を楽しむことができることでしょう。
そのような景色はもともと私たちの人生の中にあるのです。ヨガという道具を使い、呼吸や姿勢を整え、今この瞬間に意識を向ける支援をする。このシェルパの存在がヨガセラピストです。

2.やってみて、そして続けられるしくみづくり
ヨガはまずやってみることが大切です。
ヨガセラピーにおいてセルフケアとしてのセラピーの効果を狙うためには、続けてみることが大切です。
ヨガは速く効く薬ではありません。反復しながら身についていくことで、ゆっくりと変化をもたらします。
体験するきっかけを作ること、そしてそれを継続できるしくみづくりが大切なのです。
人がヨガにあわせるのではなく、 必要としている人にヨガが歩み寄ること、それがヨガセラピーです。

これらの言葉の定義は、協会にご入会いただいた方にお送りする「クレド」と呼ばれる手帳にも記載しております。クレドとは同じ感性と価値を共有し、同じものさしで行動する指針となる言葉のガイドラインです。
協会の理念に賛同し、ヨガセラピーの普及にご協力いただける方のご入会をお待ちしております。