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がんコミュニティのためのヨガ at SYTAR 2017

2017年06月19日 | 協会外主催 講習等

世界最大のヨガセラピーカンファレンスSYTAR2017、今年もロサンゼルスニューポートビーチで始まりました。
初日は毎回、CICと呼ばれる、Common Interest Community から始まります。

6つのセッションについてはこちらをご覧ください。
http://yoga-medical.org/course/1411/

その中の-がんコミュニティのためのヨガ:「実践者の集い」について、内容を一部ご紹介いたします。

がんの生存確率は確実に上昇傾向にあり、ヨガは、治療中の患者、そして治療を終えたサバイバーにQOLというサポートを提供できる、支援療法です。
需要に導かれ、北米のみならず、全世界中で、がんとヨガに特化したヨガセラピストたちが活躍を始めています。

プロフェッショナルとしての活動を開始したヨガセラピスト達は、ヨガセラピーという古くて新しい、そして優しい手法を、既存の治療を支援するという意味合いで応用することができることでしょう。
それに伴い、IAYTは、これらの新しい治療支援モデルに根拠を与える研究を随時アップデートし、変化の激しい医療業界において、市民の健康と幸福に関する方法論として確立していくことを目指していきます。

今回のカンファレンスにおいて、様々なヨガセラピスト達の実績や、経験を全世界からの参加者と共有し、必要とされるテクニック、安全のためのスキル、そしてがんとヨガという領域における共通認識をさらに発展させていく、それが今回のCIC( コモンインレストコミュニティ:Common Interest Community)の目的です。

私たちはこのCICを通じ、お互いに閃きや発見、そしてがんという深刻なテーマにおける思慮を、国境を越えて共有し、これから私たちが社会に提案していけるテーマや問題点を議論できる、専門性の高い貴重な機会です。

ヨガの語源は、つながる、結ぶ。

がんという人類が避けられない疾病に対し、考えられうる最善の未来への知恵皆で提案しあい、各国の事情において実現可能なプロジェクトとして取り組んで消える土壌として、本コミュニティは開催されます。

【演題】

Lara Benusis, MA, C-IAYT, E-RYT 500
がんと診断された方の運動神経刺激の低下にヨガができること

Sharon Holly, C-IAYT, YTRx-800c
がんサバイバーへのセラピーを通じた気づき

Lee Majewski, MA, C-IAYT
ヨガセラピーが、がん治療後のケアに貢献できる可能性について

Erin Meyer, PhD, E-RYT, YACEP
地域に根ざしたヨガセラピー(対象:がんサバイバーとその家族)による持続可能な革新的なモデル

Simone Palmieri, RYT 500, C-IAYT
あなたのサバイバーが記憶障害を抱えた時:どうやって記しそれを記録するか

Michelle Smith, MS Yoga Therapy, C-IAYT, E-RYT
がんのホスピスにおけるヨガセラピー

(CICシラバスより:翻訳:岡部)

ヨガの実践は、乳がん女性の治療に関連する副作用や生活の質を向上させることができるか? 系統的レビューとメタ解析

2017年06月12日 | 関連記事

Review article

Pan Y, et al. Asia Pac J Clin Oncol. 2017.

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抜粋

目的:補完代替療法としてのヨガが、乳がん患者の健康や治療に関連する副作用の増強と関連しているかどうかを判断する。この系統的レビューは、ヨガの実践が乳がん罹患女性のために身体的および心理的に測定可能な利益を提供するかどうかを調べた。

方法:2013年6月にPubMed、EMBASEおよびコクランライブラリーを使って無作為化比較試験(RCT)を検索した。Cochrane Handbook 5.2により試験の質を評価し、Stataソフトウェアバージョン10.0を使用してデータを分析した。メタ – 回帰分析およびサブグループ解析も転帰の追加予測因子の同定および不均一性評価のために実施した。

結果:16のRCTに930人が含まれていた。ヨガ群とコントロール群を比較すると、全体的な健康関連生活の質(QOL)、うつ、不安、消化器症状において統計的に有意な差があった。メタ – 回帰分析により、ヨガの練習期間およびコントロール群のタイプにおいて部分的に不均一性が示されたことが明らかになった。サブグループ解析によると、ヨガは3ヶ月以上練習したときにのみ不安に効果が示された。待機リストコントロール群のみが、身体的健康に関するヨガの効果を示した。

結論:現在のエビデンスは、ヨガの実践が乳がんから立ち直る患者のための健康増進、治療関連の副作用を管理するのに有効である可能性を示している。将来の臨床研究において、臨床医は、現在のヨガ実践の効果に関する最良のエビデンスに沿って、患者希望を考慮し意思決定をする必要がある。

© 2015 Wiley Publishing Asia Pty Ltd.

PMID 

25560636 [PubMed – indexed for MEDLINE]

監修:矢形寛医師(埼玉医科大学総合医療センター)翻訳:住谷真理子

成人の慢性疼痛に対する身体活動とエクササイズ(コクランレビューの概要)

2017年06月12日 | 関連記事

背景:

慢性疼痛は、一般的に正常な組織が治癒する期間(12週間)を超えて継続する痛みを指す。慢性的な痛みは、障害、不安、うつ、睡眠障害、生活の質(Quality of Life: QOL)の低下、医療費の増加につながる。成人の平均2割が、慢性疼痛に悩まされている。長年、その治療法として、休息や安静などが推奨されてきた。しかし、身体活動やエクササイズは慢性疼痛を軽減するだけでなく、心身の状態や機能においてより幅広い効果をもたらすかもしれない。多様な医療の枠組みの中で、慢性疼痛の様々な症状に対して、身体活動やエクササイズはますます推奨され、実践されている。それゆえ、運動プログラムの有効性や安全性を確立すること、これらの方法が成功するか失敗するかを左右する要因に焦点を当てることが、現段階で重要である。

目的:

成人の慢性疼痛に関するコクランレビュー概要の目的は、以下である。
異なる身体運動やエクササイズの介入による痛みの軽減効果や、身体機能、QOL、医療での実用での有効性を示す。
身体運動やエクササイズに関連する副作用や有害事象のエビデンスを示す。

方法:

ランダム化比較試験を行う為、恣意的に設定した2016年3月21日(CDSR 2016, 第3版)までの更新版レビュー、未完成レビューを追跡した後、コクランライブラリー(CDSR 2016, 第1版)上のコクラン・システマティク・レビュー(CDSR)を検索した。*AMSTAR法を用い、それらのレビューに用いられた方法の質を評価。そして、エビデンスの質をもとに、痛みの症状に関するデータ分析を試み、以下に関するデータを抽出した。(1)自己申告による痛みの重症度(2)身体機能(客観的、主観的に評価)(3)心理的機能(4)QOL(5)定められた介入への順守率(6)医療での実用・参加数(7)副作用(8)死

入手可能なデータが限られた為、運動による介入の直接的な比較や分析はできず、質的なエビデンスの報告となっている。
*AMSTR(A measurement tool to assess reviews、システマティックレビューの方法の質を評価するツール)

主な結果:

37,143人が参加した381件の試験を含む21件のレビューを対象とした。このうち、264件の試験(参加者19,642人)では、慢性疼痛を抱える成人を対象に、エクササイズを行った場合と、行わないまたは最小限行った場合を観察した。いずれも質的分析である。痛みの症状は、リューマチ性関節炎、骨関節炎、線維症、腰痛、間欠性跛行、月経疼痛、機能的頸障害、脊椎傷害、小児マヒ後症候群、膝蓋大腿である。これらのレビューはいずれも「慢性疼痛」「慢性広範痛症」を総称、または特定の条件として評価していない。介入の種類は、有酸素運動、筋力増強運動、柔軟運動、その他様々な動き、体幹やバランスのトレーニング、そしてヨガ、ピラティス、太極拳である。
AMSTARをもとにすると、これらのレビューは高く評価でき、バイアスリスク許容範囲内の試験を扱っていた。しかし、参加者の数の少なさ(ほとんどの試験で50人以下)、介入やフォローアップ期間の短さ(3〜6か月以上はほとんど評価されていない)から、エビデンスの質は低かった。適切ではあるが、エビデンスの質が低く注意をもって解釈する必要のあるレビューの中から結果を蓄積した。

*痛みの重症度:
幾つかのレビューは、エクササイズによる肯定的な結果を示した。3つのレビューのみ、エクササイズによる介入が満足な変化をもたらさなかったとしている。しかし、介入やフォローアップを通して、結果に一貫性がなかった。自己申告による痛みの変化の分類では、エクササイズは一貫性のある結果をもたらさなかった。

*身体機能:
これは最も結果が出た分類である。14件のレビューが、介入の結果、身体機能は非常に改善したことを示した。ただし、これらの結果の効果は小さい(大きな効果を報告したレビューは1件のみ)。

*心理的機能とQOL:
結果は一定ではなく、エクササイズが効果的だった、もしくは、エクササイズの有無で違いは見られなかったのどちらかだった。(ただし、肯定的な結果の効果の大きさは中小程度。2件のレビューは、QOLで高い効果を示した) 否定的な結果はなかった。

*定められた介入への順守率:
これは、いずれのレビューでも評価できなかった。しかし、途中でやめてしまうリスクは、グループ間の違いで顕著ではないが、エクササイズを行ったグループが若干高かった。(1000の参加者のうち82.8人/1000の参加者のうち81人)

*医療での実用/参加数:
いずれのレビューで報告はなかった。

*副作用、潜在的な有害、死:
18件のレビューで扱われた試験に関して、わずか25%が積極的に副作用に関して報告された。入手可能なエビデンスをもとにすると、ほとんどの副作用は、痛みの増加、介入の数週間後に沈静する程度の筋肉痛であった。1件のレビューは、副作用の例とは別に死亡例を報告した。統計上の有意性はないが、介入は死を予防することを示唆した。

筆者たちの結論:

慢性疼痛に向けた身体活動やエクササイズの効果を示すエビデンスの質は低い。これは、サンプルのサイズが小さく、研究が潜在的に検出力不足である為である。多くの研究が、適切に長い介入をしていたが、その後のフォローアップが6件を除く全てのレビューにおいて、1年以下と限定的であった。レビューによって結果に一貫性は見られないが、痛みの重症度の軽減、身体機能を向上させる効果は、中小程度あった。心理的機能、QOLに関しては、効果は様々であった。入手可能なエビデンスは、身体活動やエクササイズは、副作用がほとんどなく、痛みを軽減し、身体機能、QOLを向上させる介入であると示唆している。しかし、更なる研究が必要であり、参加者の人数を増やし、より広範囲な痛みの重症度を有する参加者を含めるべきである。また、介入自体やフォローアップの期間も長くすべきである。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28087891/

*Geneen LJ, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2017

翻訳:平山綾子

ヨガセラピストの本棚:メディカルヨガ ヨガの処方箋(バベルプレス)

昨今よく耳にする「健康寿命」というこの言葉。平均寿命が延びつつある現在、注目されるは「いつまで健康上に問題のない状態で日常生活を送ることができるのか」という意味の「健康寿命」です。

H29年より「セルフメディケーション税制」も導入され、政府は自主的な健康の維持増進及び疾病の予防への取り組みを推奨しています。

ヨガなどの適度な運動が、健康促進に良いということはすでに常識となっています。

一家に1冊は医学書があったように、「ヨガの処方箋」なる本が手元にあればどんなに心強いでしょう。

「Yoga Journal」米国版の医療編集者を務め、ヨガ・インス トラクターであり、また内科専門医でもあるティモシー・マッコール氏は、癌や糖尿病、うつ病など、 現代人を悩ます20の症例へのヨガの講師陣20名による、症状改善のための実用書「YOGA AS MEDICINE」を作りました。
そして、その日本語訳版が「メディカルヨガ ヨガの処方箋」です。

健康美、肉体的鍛錬、精神性を謳うヨガから一歩引いた、ただただ健やかに暮らしたいという一般的な人々のための実用書となっています。
当てはまる症例のページを開けば、専門的、医学的観点からのワンポイントアドバイスや科学的根拠、そして禁忌についても詳しく記されており、ポーズは写真と共に解りやすく説明されています。

「病気の人も、衰弱した人も、老いも若きも、たとえかなりの高齢者でも、地道にヨガを続ければ、確実に効果は現れるでしょう。」

~ハタ・ヨガ・プラディーピカ~に書かれたスヴァトマラーマの言葉で第一章が始まるこの本。

ヨガはインスタントなメソッドではなく、継続することでゆっくり長く効く薬だということを伝えてくれています。頓服薬ではなく、内服薬のようにこの処方箋を、長くお使いいただくことを願います。

【 症例別ヨガの処方箋 掲載内容 】

1. 不安とパニック症候群
2.  関節炎
3.  喘息
4.  背中の痛み
5.  癌
6.   手根管症候群
7.   慢性疲労症候群
8.   鬱
9. 糖尿病
10.繊維筋痛症
11.頭痛
12.心疾患
13.高血圧
14.先天性遺伝症候群
15.不妊症
16.不眠症
17.過敏性腸症候群
18.更年期障害
19.神経多発性硬化症
20.肥満

※監修は当協会代表理事の岡部朋子です。

文責:石井及子

マインドフルネスを知ろう:川野泰周先生

2017年06月5日 | 協会外主催 講習等

慶應丸の内シティキャンパス(慶應MCC)・夕学五十講のリレーブログより、協会メディカルサポーターの川野泰周先生の講義でのマインドフルネスについてのお話がとてもわかりやすくまとめられています。

ブログより一文を抜粋し、ご紹介させていただきます。

「失敗や欠点に気づいた時、生じた心の苦しみ以上に人は失敗そのものに注目して、自分を責めたり苦しんでしまいがちだが、「今感じている苦しみに気づく」ことこそが自分への慈しみの念を持つきっかけになるという点だ。」

マインドフルネスについて、理解を深めたいと思っている方、ぜひご一読をお勧めいたします。

http://www.keiomcc.net/sekigaku-blog/2017/05/_22.html

協会では、川野先生を講師にお迎えし、マインドフルネス講座を開催いたします。(日程はこちら

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