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SYTAR 2018【ヨガセラピーシンポジウム現地レポート】⑪

2018年06月19日 | コラム

【ヨガセラピーシンポジウム現地レポート】

基調講演の一人目、インドのヨガセラピー研究所のDr. Anadnaは、新たなパラダイムSOC Sense of Coherence (首尾一貫感覚 : 主観的健康感) こそがSalutogenesis の鍵であり、それはヨガの起源につながっているということを説明されていました。

Salutogenesisとは、Pathogenesis に対する言葉で健康生成論と訳されています。
健康生成論では、従来の医学が取ってきた、病気の原因となるもの(=リスクファクター(喫煙、飲酒、肥満など))を解明しそれを取り除くという考え方(Pathogenesis)とは逆に、健康になるための要因(=サリュタリーファクター(適度な運動、良好な人間関係など))を解明し、それを強化するという立場を取ります。

病気を敵視するのではなく、何が元気を出すのかに目を向け、問題を避けるのではなく、今できることを探し、今の気分を少しでもよくし、体がもともと持っている調和力を取り戻していこうというものです。

中でも印象に残ったのは、このスライド。
どんなに道具を持っていても、使わなければ意味がない、というものでした。

氏がおっしゃる通り、ヨガは主観的健康感を高めるものであり、それをサポートするヨガセラピストはできること探しのエキスパートであってほしいと思います。