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【2016年12月】の記事

ヨガが役に立つとき:心の余裕を見失うことは誰にでもある

2016年12月19日

ヨガをする男性のことをヨギー、女性のことをヨギーニと言います。

ではその定義とはどんなものでしょう。教則本に出てくるような難しいポーズをできる人こそがヨギーというのでしょうか。雑誌に載っているモデルさんのように美しくポーズを決められる人をヨギーニと呼ぶのでしょうか。

実はそうでもないのです。世間一般でヨガと呼ばれている体を動かし ポーズをとるヨガは実は沢山あるヨガのうちのほんの一部。これを「ハタヨガ」と呼びます。

ではヨガをしている人とはどんな人のことでしょう?

ありのまま自分の心に従順であらゆることを受け入れるのが上手で、自分のペースを保つことに長けていて、後先よりも今その瞬間を大切にしている。自分を縛り付けることもしない分、心に余裕があって、客観視が上手で、まわりの人の気持ちにもきちんと気づくことができる調和の取れた人。自分にも他者にも優しく思いやりがあり、足ることを知る、そんな人。そんな心持で過ごしている人は例えヨガのポーズなどを知らなくともヨギー、ヨギーニと言えるでしょう。

みなさんの身近にもいませんか?喜怒哀楽に素直で、心のままに振る舞うのが上手で自分を解放している分、周りにも懐深く愛情深く接してくれるそんな愛すべき友人が。

しかしその友人がずっとその状態かというとそうでもないかもしれません。何故なら人生には様々なライフイベントがつきものだから。

この世に生を受け、幼少期、青年期、壮年期、老年期と過ごしていく中で就学、受験、就職、引っ越し、結婚、出産、死別、病気、老いなどなど…生きていれば誰もが様々な試練や苦悩に見舞われることは避けようのない事実。

物事が上手くいかず八方塞がりになると、人は心の余裕を失い、こうでなくてないけない、こうあるべきであると自分で自分を縛り、そのことで息苦しくなり自分にも他者にもつい厳しくなってしまいがち。
心のヨガを忘れてしまうのです。

こんな時のために「ハタヨガ」があります。
緊張と不安でガチガチに強張った体を深い呼吸と共にのびのび伸ばしてポーズをとれば身体と一緒に心も緩んでいくのがわかります。
身体にスペースができると心にもスペースができます。
そして忘れていた周りへの感謝の気持ちや愛情を再び抱くことができるのです。

ヨガとはつまり心の在り方でありそしてそれは深い呼吸とポーズによってよりその状態に近づきやすくなるということ。

人生の節目、ライフイベントを迎え、心の余裕を見失いがちな時こそ
ハタヨガというものに目を向けてみてはいかがでしょう。
心を緩め周りと寄り添うことができたなら

あなたも立派なヨギー、ヨギーニです。

協会公認コーチ:石井及子

シニアヨガ:老いをますます豊かに

2016年12月17日

アメリカ abc ニュースで105歳でヨガを教える女性の動画が注目を集めています。

http://www.wzzm13.com/news/local/michigan-life/ludingtons-lil-hansen-still-teaching-yoga-class-at-105-years-old/358005108?cid=abcn_fb

サイトのコメントより

ミシガン州、ルディントン

もしあなたが105歳まで生きることができたら、何がしたいですか?

ルディントンのある女性は今年105歳を迎えました。その年齢で彼女がしていることは本当に驚きです。
彼女の名前はリー・ハンセン。1911年11月30日に生まれました。

2015年の夏に彼女のことを取材しましたが、そのとき彼女は103歳でした。そのとき彼女はヨガを教えており、そして今も教え続けています。

彼女は毎週ヨガを教えています。
今朝も自分の子供であり得る年齢、70代、80代の生徒達にヨガを教えています。

クラスの後は105際の誕生日パーティが始まりました。これほど多くの人に驚きと感動を与えながらも、彼女が105際であることは全く信じられません。

彼女はルディントンの育ちの家で、今も一人で暮らしています。

ヨガを教え続けるだけでなく、彼女はトランプゲームのリーダーも務めるほど今も頭脳明晰です。

訳)岡部 朋子

高齢者にとって、ヨガは決して無理な運動ではなく、むしろ自分のペースで始め、続けることで老後の生活を豊かにすることが知られ始めています。

(お知らせ)

一般社団法人日本ヨガメディカル協会では、高齢者の方がヨガを学び、高齢者の方々に教えられる社会のシステムデザインに取り組んでいく仲間を募集していきます。関心のある方は下記より会員登録をお願いいたします。

http://yoga-medical.org/guide/

リラックスに投資する企業が増えている(ワシントンポスト紙)

2016年12月13日

従業員のストレスを解消し、勤労意欲を向上させるために、ソフトボールチームなどを有している会社がかつては主流でした。しかし最近は従業員に外野手になるよう勧めていた会社が、ヨガに取り組むことを奨励しています。

メリーランド州シルバースプリングにあるディスカバリー・コミュニケーション社の従業員は、契約スタジオの10週間のヨガプログラムを受講でき、その費用は会社から払い戻されます。また、同社ではマッサージ・セラピーが社内で提供されています。

同じくメリーランド州ベセスダにあるタワー社(建設業)では、3カ月以上勤務する社員に無料で瞑想コースを受講できるようにしています。コースは会社からほんの2ブロック先にあるマハリシ平和宮殿で行われ、4日間のプログラムです。会社が費用を負担してくれるばかりか、社員は就業時間中にコースを受講できるのです。

ワシントンエリアでは、ストレスを解消し、生産性を高め、医療費を抑制するためのツールを無料もしくは補助金付きで従業員に提供する企業が急増しています。ディスカバリー社とタワー社はそのうちのほんの二社に過ぎません。

「ディスカバリー社では、従業員に身体面、情緒面、精神面の健康維持を奨励する具体的なプログラムの作成を目指し、医療費の削減に取り組んでいるのです。」と同社広報担当のミッチェル・ラッソはいいます。

4年前カリン・ワイドマンがワシントンエリアにアーバンヨガスタジオを設立し、たった1人で従業員向けのヨガクラスを始めた頃は、企業はヨガに興味を持つものの、契約を更新しようとまではしなかったそうです。

それが今では彼女は5名のインストラクターを雇用し、法律事務所、ナショナルパークサービス、インターナショナルユニオン等を含む複数の企業クライアントにヨガを提供しています。

彼女の下には毎月約5件ほど新しい問い合わせの電話が鳴り響くといいます。クライアントは今やよく下調べをしており、担当講師についてや、どこでクラスが受けられるかなどまで質問してきます。彼女は1時間当たり200ドルでサービスを提供しています。

健康に関する関心の高まりはワシントンエリアでは今後もメインストリームとなり定着し続けていくと思われますが、ニューヨークやサンフランシスコではすでに当たり前のものとなっています。

例えば女性向け服飾メーカーのエレン・フィッシャー社では、数年前から従業員向けに健康口座の提供を始めました。 500名を超える従業員は、年間1,000ドル相当のマッサージやヨガ、リフレクソロジー等のリラクセーションを受けることができます。それらのサービスは時に社内や就業時間中に提供されることもあります。

似たような企業健康プログラムの研究は、医療コストの抑制に貢献することを示しています。
2002年に、ジャーナル( the Journal of Occupational and Environmental Medicine ) は、クアーズ社(ビール醸造業)の健康プログラムが、6年間の投資に対し、6.15ドルものリターンをもたらしたという報告を発表しました。事務用什器メーカーであるSteelcase社も、5年以上の投資で5.80ドルのリターンを受取れるという報告をしています。Equitable生命保険会社では5.52ドルのリターン、今はシティグループ傘下のトラベラーズ社は、1年間で3.40ドルのリターンを算定しています。

瞑想やヨガの人気は、精神性を求める深い願望に結びついていると、南カリフォルニア大学の経営政策教授であるイアン・ミトロフ氏は話します。

「瞑想やヨガは単なるストレス解消の手法に過ぎなくはないということです。精神的な面に大変影響があるのです。私たちは起きている時間の大半を仕事に費やしながら、生きる意味と目的を探し求めたいのです。」

先述のタワー社は、リサイクル材料を使った「グリーン」オフィスビルの開発で高評価を得ています。同社はさらに健康促進プログラムの流行を先取りしていたのです。12年前、本社の従業員に対して、毎日2回瞑想を実践することを条件に、瞑想のクラスを無料で提供することを始めていました。

重役の一人であるジェフリー・アブラムソン氏は、トランセンデンタル瞑想を長年実践しており、会社の福利厚生の医療手当のリストに瞑想のクラスを加えました。ストレス関連の病気や症状の発生と医療費の増大に歯止めをかけるのに適した方法であると考えたからです。

企業の健康管理システムが見失っているのは予防です。」と彼は言います。
タワー社は約2年前から、他の事業所の従業員にも瞑想のクラスを提供し始めました。

残念ながら、同社では従業員に瞑想を教えることで会社の医療費がどれほど減少したかを示す統計はとられてはいません。その理由は会社の従業員数が統計的に有意とみなされるサンプル数に達していないからだそうです。

「50歳の人が、それまでの50年の人生と対比して、瞑想からどのような影響を受けたかを数値で示すのは難しいことです」と彼は言います。「瞑想に取り組んだから当社の従業員たちの心臓発作が減ったということは言えません。なぜなら私たちは心臓発作を起こしたことがないからです。」

また、アブラムソン氏は、瞑想している彼の従業員と瞑想していない従業員の違いを見分けられると言います。

「当社の従業員はより明るく、活力にあふれて。トランセンデンタル瞑想は否定的な要因に負けることなく、成功をおさめるための方法です。以前は『倒れるまで働く』ことが模範とされてきました。それが自分の価値を証明する方法でした。しかし、今や非常に多くのアメリカ人が高血圧になっています。私たちの生理は、高いストレスを受けながら活動するようには本来設計されていないのです。」

『ワシントン・ポスト』2005年3月3日

More Area Firms Paying Employees to Relax
Yoga, Meditation Seen As Health Care Boons

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A1630-2005Mar2.html

By Annys Shin
Washington Post Staff Writer
Thursday, March 3, 2005; Page GZ12

翻訳 岡部朋子

ヨガセラピストの本棚「愛着障害」

2016年12月4日

大阪の岡田クリニック院長岡田尊司先生の「愛着障害」のご紹介です。

子供の頃から親との関係が100%うまくいき、自分のイメージを100%形作れている人でない限り、どんな人も親の愛情への寂しさ、物足りなさを感じ、多かれ少なかれ愛着障害はあるのではないでしょうか。

人は他者に受け入れられるということがうまくいかなければ、自分を受け入れるということにもつまずくかもしれません。自分を許せない限り、人や社会のことも許せない、と感じるかもしれないのです。

ヨガセラピストの方々で、相談に来られる方の悩みの本質はもしかしたら子供時代に得られなかったものにあるかもしれません。しかしそれを解決するのがセラピストの役割ではありません。過去は解決できないからです。岡田氏の言葉を引用します。

補助的と思われる部分が本当は中心で、中心と思われている部分が補助的な働きをしているに過ぎないということが多々有る。補助的と思われている愛着障害の部分に手当てがされれば、他の部分も変化を受け入れる準備が整い、働きかけが有効になることも考えられる。大事な部分が手当てされていないと、拒絶しか起こらない。

ヨガに出会うことでこの愛着の問題を解決していけるひとが少なくないのは、ヨガの根底に流れる哲学が、自分を許し、ひとを許し、ひとを受け入れ、自分と向き合い、善悪の判断をせず、今目の前にあることに感謝をする、という気づきを促すプロセスだからではないでしょうか。

ヨガやリストラティブヨガで自分の内面に目を向けることで、自分が愛して欲しかった自分の親の役割を担うことができ、安全基地になれるかもしれないのだと思います。
ヨガセラピーに来られる方で「私は自分を/自分の親を許せなかった」「今は現実を受け入れ、許そうと思う」「許せないことも多いけど、ヨガの時間で冷静になり自分を見つめることで、自分がいかに許されてきたのかということに気がついた」とおっしゃる方が少なくありません。

一番近い存在である親や配偶者、子供に私たちがいかに一方的な期待や先入観(ヨガではサンスカーラという概念です)を抱き、それと現実のギャップに失望し苦しむか。ヨガでは私たちが先入観を持ちすぎていることにまず気づくことから始まります。

ヨガセラピストの役割は、本人が自分の中に安全基地を作る過程をそっと見守り支援してあげることです。

ぜひご一読をお勧めします。

ヨガセラピストの本棚

IATY 認定 C-IAYT 代表理事 岡部 朋子が、これまでヨガセラピーを学ぶにあたり読みこんできた書籍をご紹介します。今後、これらの推奨書籍をもとに勉強会を開催していく予定です。

タブーをタブーにするルール作り《未来の風せいわ病院でのヨガ》

2016年12月2日

【未来の風せいわ病院 2014年6月〜】紺野 真理子 先生

《導入》

ヨガを実施するにあたり、安心できる環境を作りたかったので、タブーをタブーにするルールを作りました。たとえば、眠くなったら、寝てもいい。やめたくなったら、やめてもいい。話したくなったら、話してもいい。動きたくなったら、動いてもいい。タブーの禁止 は、ヨガをはじめる前に、参加者の緊張感をほぐす見えないヨガであり、感じること”を 素直に表現できる ”環境作り” につながります。

また、アンケートをとり、講師の経験やスキルとは関係なく、参加者の感じたこと を中心にプログラムを作成するように常に改正しています。

《流れ》

ヨガクラスをはじめる前に、ヨガが生まれたバックグランドや哲学についてもお話します。ヨガが運動的要素だけではなく、ライフスタイルに密着した健康法であることを知っていただくためです。また、実施する内容は、常おおきく変化させず、ヨガの動きを覚えてもえるようシンプルに。シンプルにすることで、回数を重ねるごと、講師の声でのアナウンスが減り、動きそのものに集中できるようになりました。また、動きを覚えていただく目的として、動き以上に、”感じること=感性”を意識できるメリットがあります、併せて、できるだけ、体の変化を言葉にしてアナウンスしています。

たとえば、”手のひらの血の流れ” を。”片腕の重さ” を。”回復していく感覚”を”足と腰のつながり”を感じますか?というように。この”感性の復活”をうながすアナウンスは、ヨガの可能性をひろげていると確信するようになりました。それは参加者のアンケートからもわかるのですが、

マッサージされたみたいに 気持ちよかった、
はげしく動かないのに、体があたたまった疲れがとれた気がする
お腹がすき、トイレにいきたくなった、
足の痛みがよくなった、
腰や肩が楽になった、

など、ヨガを通し、”感じること”で、体に意識が向き、自分のここちよさにピントがあい、”回復感”を感じるケースは、”セルフヘルプ”としてのヨガの可能性と、多様性を示しているのではないでしょうか。

また、日常にあるものを道具として利用したリストラティブヨガを紹介し、ヨガをより身近に感じていただけるきっかけになりました。せいわ病院では、アロマセラピーに対して、不快に感じる方がいたのでヨガの時間 には使用しておらず、アロマセラピーのプログラムは別に設け実施しています。

2年におけるメディカルヨガの実施は、現在も継続中で 利用されている方も増加しました。参加者の人数は、椅子ヨガ約5人程度、ヨガ約15人で利用者さんは、流動的ですが、参加人数は安定しています。
できるだけ定期的に開催することで、参加者のニーズや体調にマッチングできると感じています。より多くの方にヨガを通じ、ここちよさを体験していただけるよう続けていきたいと考えています。

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