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【メディカルサポーター】の記事

埼玉森林病院内科医・産業医 笹岡 大史先生のメディカルサポーターご就任

2017年07月18日

埼玉森林病院内科医・産業医
メディケア・アカデミー代表
笹岡 大史先生にメディカルサポーターにご就任いただきました。

 

日本ヨガメディカル協会のご発展を祈念して

私は、急性期医療に循環器内科医として長く関わり、心臓を中心とした救命救急医療を行って来ました。その後、社会構造の高齢化や複雑化の進展により超高齢および高ストレス社会となり、急性期医療の限界を知るとともに介護や精神科医療に興味を持ちキャリアチェンジをして来ました。

ヨガに興味を持ったきっかけは、介護や精神科医療の現場を見ていると、薬物療法では対応困難な認知症や精神疾患の患者さんが沢山いることを知ると共に、日本では非薬物療法としての様々なエビデンスのある療法の認識が遅れているのではないかという危機感を持ったことからでした。ちょうどその頃に、協会の会員でもある福本里美様からの紹介で一般社団法人ヨガメディカル協会の第1回カンファレンス「 医療とヨガセラピーのJapan Way」に参加をしました。カンフェレンスがキッカケで、参加者同士で精神科医で林香寺住職の川野泰周先生、バラ折り教室の小野田嘉子様、愛誠病院ヨガクラス平山綾子様との交流にも発展しました。

さらには、私自身が健康増進の必要性を感じていたものの、ハードトレーニングをするようなジムに通うのも躊躇し、代表の岡部朋子様に相談したところ、自宅近くのヨガ教室を紹介して頂きヨガを始め、週1回のペースで休むことなくヨガを続けることが出来ており、体験としてヨガの良さを実感することが出来ています。それまでは4000年以上も続くヨガの歴史こそが、間違いのない健康増進のエビデンスであると考えていたものの、ヨガを経験するキッカケがありませんでした。

医学的にヨガの運動を考えると、メカニカルに関節や骨格筋の機能改善はもちろんですが、身体の生命維持装置である心拍、呼吸、循環動態、免疫機能、精神状態をつかさどる、自律神経系のバランスを整える効果が大きいと考えています。神経は、体性神経と自律神経に分類出来ますが、体性神経は「運動神経」と「知覚神経」があり、自分の「意識」で動かすことや感じることの出来る神経です。逆に自律神経は「自律」した活動をしており意識が出来ないものですが、長期的な健康維持をするために自律神経の安定化は必要不可欠であり、健康は成り立たないものです。ヨガは身体機能を高めるとともに精神を統一し、心身合一を実践するものです。精神性が整うと健康的な生活習慣を続けることが出来るようになり、結果的に身体疾患の予防にもなります。

ヨガの運動を分析すると、医学的にも高齢者や障害を持っていても実践出来る理想的な運動であると考えられます。運動前後に行うストレッチには、動的ストレッチと静的ストレッチがあります。動的ストレッチは準備運動のように、体を動かしながら交感神経活性を高め、筋肉の最大パフォーマンスを発揮するための体の準備をすると考えられます。また、静的ストレッチは運動後のクールダウンし交感神経優位の状態から副交感神経とのバランスを整え、疲労回復や筋の発達促進、柔軟性向上の効果が期待されます。ヨガは、動的・静的ストレッチの双方の要素を持っています。

さらに、筋収縮の種類には、静的な等尺性収縮(アイソメトリック、長さが一定)と、動的な等張性収縮(アイソトニック、張力が一定で動く)、等速性収縮(アイソキネティック、伸び縮みの速度が一定)の3様式があります。静的な等尺性収縮トレーニングは、ダンベルやマシンなどを使って行う動的な等張性収縮による筋トレに比べると筋肥大効果を得るには不利ですが、正しく行えば筋力増強や引き締め効果を得ることが可能です。また、静的運動は姿勢の矯正や保持を含めた、筋持久力アップに顕著な効果が期待されます。

ヨガは、動的にポーズを変化させながら、呼吸法を用いて自律神経を整えつつ、筋肉の動的静的な運動を通して健康増進を進める理想的な運動ではないでしょうか。これからの医療は、発病後の治療だけではなく、未病の段階から健康増進をする予防医療の大切さを忘れてはならないと考えます。日本ヨガメディカル協会の活動が、国民の健康を支える上で、重要な存在となることを確信しています。

この度、メディカルサポーターとして協力をさせていただけることになり、協会の発展に関わっていけることを、末長く楽しみにしています。

平成29年7月5日

埼玉森林病院内科医・産業医

メディケア・アカデミー代表

笹岡 大史

精神科・心療内科医の川野泰周先生からのメッセージ

2017年01月20日

当協会メディカルサポーターにご就任の川野泰周先生よりメッセージをいただきました。

【日本ヨガメディカル協会 メディカルサポーター就任に寄せて】

世界の精神科診療において、薬物療法とともに心理療法をはじめとする非薬物療法の重要性はすでに広く認識されており、時には向精神薬を上回る効力をもたらすことがエビデンスとして証明されています。
昨今急速に医療、ビジネス、スポーツなどの分野で広まりを見せている「マインドフルネス」も、日本の「禅」に源流を有することから、東洋思想が心身の安寧に大きく寄与するものとしてとりわけ欧米において受け入れられています。
しかし我が国においては、いまだ宗教への負のスティグマや、精神医療システムの制約などから、こうした心理療法が十分に活かされているとは言い難い状況です。

ヨガは禅よりもはるか昔、古代インドの瞑想法から発展した、いわば「直系」ともいえる心身の調整法であり、各国で心理療法的アプローチの一つとして認知されつつあることも自然な流れであると考えます。日本における近年のヨガ習慣の広まりは、もう一度私たちの心と体に、東洋の精神性を呼び覚ます大きなきっかけとなるはずです。

精神科医でありながら禅の修行にその精神を学ばせていただいた私にとって、日々の診療の中で、いかにして患者さんに「自らと向き合う」心のありかたを落とし込めるかが治療の重要な鍵であると実感しています。

本協会の活動は、こうした、人間が本来持って生まれた自己認識力、ひいては自己治癒力を最大限に引き出すヨガの実践を、我が国において医療場面で導入してゆこうという、大変希望に満ちた取り組みです。
まさしく新時代の医療でありながら、人間存在の原点に立ち返ることを目指す当協会の活動に、少しでも貢献できればと願っております。

川野泰周先生 プロフィール

精神科・心療内科医/臨済宗建長寺派林香寺住職。

1980年横浜生まれ。2004年慶応義塾大学医学部医学科卒業後、精神科医として診療に従事。2011年より建長寺専門道場にて3年半にわたる禅修行、2014年末より横浜にある臨済宗建長寺派林香寺住職となる。現在寺務の傍ら都内及び横浜市内にあるクリニック等で、うつ病、神経症、PTSD、睡眠障害などに対し薬物療法と並び禅やマインドフルネスの実践を含む心理療法を積極的に取り入れた診療にあたっている。


第一回カンファレンスにもご参加いただきました。

先生のご著書はこちら
http://book.impress.co.jp/aruaru-kokoro/